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四彩夢紀行
From:OCN:2025.9
Vol.168
「四彩夢紀行」では、季節を感じる各地のトピックスを詰め合わせてお届けします。
移ろいゆく季節の中で、夢心地な旅気分をお楽しみください。
メインビジュアル
心静かに過ごせるツウなアートスポット
これから訪れる秋は、芸術鑑賞に適した季節であるとともに、お出かけにぴったりな時季でもあります。この秋はにぎやかな都心から少し足を伸ばして、のどかな風景が広がる美術館へ出かけてみませんか。穏やかな環境の中で、アートにゆっくりと向き合えるスポット4カ所をご紹介します。
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【グルメ】広島県・世界的建築賞に輝く下瀬美術館と大竹名産の栗
「世界で最も美しい美術館」と評されるスポットが広島県にあることをご存知でしょうか? それは、同県の西端に位置する大竹市に2023年に誕生した「下瀬美術館」です。広島市の建設金物商社・丸井産業の創業家が収集してきた約500点の美術工芸品を展示しているこの美術館は、世界的に有名な建築家の坂茂(ばん しげる)が設計を担当。「アートの中でアートを観る。」をコンセプトとしています。ユネスコ本部で創設された建築賞「ベルサイユ賞」の「Museums」(美術館・博物館)部門で2024年の最優秀賞に選ばれました。

美術館の前には、厳島をはじめ、大小の島々が点在する瀬戸内海ならではの「多島美」が広がります。この風景に着想を得て造られたのが、水盤に並ぶ色とりどりの8つの可動展示室。広島の造船技術を活用し、水盤の水位を増やすことで浮力によって配置変更ができる、世界でも類を見ない建築物です。雛人形や、エミール・ガレのガラス作品、西洋美術や日本近代美術など多彩なコレクションの展示が企画され、展示ごとに多様な空間へと変化します。ヒノキ集成材の梁が大木の枝のように広がる構造が特徴的なエントランス棟には、ミュージアムショップやカフェも併設。エミール・ガレの作品に登場する草花を中心に構成された「エミール・ガレの庭」も見どころです。またこの美術館は、10棟のヴィラ(一棟貸し宿泊施設)や、地元の魚介を使ったヘルシーなコース料理を提供するフレンチレストランが一体となった「SIMOSE(シモセ)」という複合施設の中にあり、滞在やグルメも楽しめます。

秋に下瀬美術館を訪れるなら、あわせて味わいたいのが名産の栗。大竹市北部にある栗谷町は古くから栗の栽培がさかんな地域で、大粒の岸根栗(がんねぐり)や丹波栗など上質な栗で知られます。栗のシーズンは例年、9月頃から10月頃にかけて。栗谷町には、栗の木に囲まれた自然豊かな「マロンの里交流館」もあります。直売所では、和栗ペーストと地元産栗の渋皮煮を贅沢に使用した和栗のテリーヌや和栗のマドレーヌなど、オリジナルのスイーツも豊富です。
「下瀬美術館」エントランス棟 ⓒSIMOSE 栗は大竹市の名産(イメージ)
▲「下瀬美術館」エントランス棟 ⓒSIMOSE ▲栗は大竹市の名産(イメージ)
【歴史】青森県・弘前れんが倉庫美術館と旧第五十九銀行本店本館
明治・大正期に酒造工場として建てられた煉瓦造の建物を改修し、青森県弘前市で初めての公立美術館として2020年に開館したのは「弘前れんが倉庫美術館」です。「記憶の継承」と「風景の創生」をコンセプトに、煉瓦倉庫の元の姿をできる限り残しつつ、現代アートの展示機能を備えた建築として、パリを拠点に国際的に活躍する建築家の田根剛が設計しました。コールタール壁を活かした既存の展示空間が、作品鑑賞をいっそう趣深いものにしてくれます。

展示内容は、弘前市と東北地域の歴史や文化と向き合う同時代の作品が中心。開館からの5年間に、多様な現代アートを紹介する年間2本の企画展をはじめ、ワークショップやトークイベント、音楽ライブなどさまざまなイベントが行われ、地域のクリエイティブ・ハブ(⽂化創造の拠点)としても親しまれています。また、かつてシードル工場だった歴史にちなみ、カフェでは併設工房で醸造されたシードルを提供。開放的な空間で、歴史に思いを馳せながら風味豊かなシードルを味わえます。

弘前市は、弘前藩の城下町として栄えた街。弘前城や、国の重要文化財に指定されている「最勝院五重塔」、諸士(中下級武士)の住宅「旧弘前藩諸士住宅」など数々の藩政時代の建物が残っています。また明治時代以降には、教育に力を入れ外国人教師を招いたことでキリスト教が広まり、ヨーロッパをモデルにした旧陸軍の第八師団司令部が置かれたこともあって、数々の洋風建築が造られました。1904年に弘前市出身の名棟梁・堀江佐吉が手掛けた洋風建築「旧第五十九銀行本店本館」をはじめ、明治・大正期のレトロな洋風建築が現在も市内に保存されています。それらの歴史的建造物を巡れば、この地が紡いできた歴史ロマンも感じられることでしょう。
弘前れんが倉庫美術館(提供:弘前れんが倉庫美術館) 旧第五十九銀行本店本館
▲弘前れんが倉庫美術館(提供:弘前れんが倉庫美術館) ▲旧第五十九銀行本店本館
【自然】神奈川県・横須賀美術館と観音崎公園
東京都内から1時間あまりという便利な立地ながら、のんびりとした空気が流れる神奈川県横須賀市の海辺。三浦半島の東端に位置し、東京湾に突き出た形の観音崎岬の周辺は「神奈川県立観音崎公園」として整備されています。この公園内にあるのが「横須賀美術館」です。建築界のノーベル賞ともいわれるプリツカー賞を2024年に受賞したことも記憶に新しい、山本理顕が設計を手がけたユニークな建築の美術館です。

前方に東京湾が広がり背後の三方を山の緑に囲まれた景観になじむように考えられた低層の建築は、半分が地下に埋まった構造で、ガラスと鉄板の二重皮膜に覆われています。それらの構造は塩害対策の機能も果たしながら、周囲の自然をいっそう印象深く感じさせる効果も兼ね備えています。海側からこの美術館を眺めると、視線は低い建築を超えて背後の豊かな山の緑へ。美術館の屋上広場に出て海を眺めれば、透き通ったガラスで覆われた外壁が海との一体感を感じさせてくれます。天井や壁には、光量や熱をコントロールするために丸い穴が開けられており、外から眺めると愛らしいアクセントに。館内からは丸く切り取られた外の海や山の風景が1枚の絵のようにドラマチックな印象を与えています。

国内外の近現代美術を幅広く紹介する企画展をはじめ、所蔵する日本の近現代の美術作品や地元ゆかりの作家に焦点を当てた所蔵品展、谷内六郎の作品を常設展示する「谷内六郎館」と、親しみやすい展示が多いのも魅力。イタリアンの巨匠である「アクアパッツァ」の日髙良実シェフがプロデュースしたイタリアンレストランも併設され、芝生広場と海を眺めながら食事とワインが楽しめます。

美術館を訪れる前後には、自然の魅力を楽しめる県立観音崎公園での散策もぜひ楽しみたいもの。園内にある「観音埼灯台」は、日本最初の洋式灯台。全国で16基しかない“のぼれる灯台”の一つで、東京湾や房総半島などの絶景が楽しめます。砲台跡などの歴史的遺構をはじめ、「観音崎自然博物館」、四季折々の花が楽しめる「花の広場」も見どころです。変化に富んだ海岸線の岩場と砂浜を歩いたり磯遊びをしたりと、のんびりと自然と触れ合うひとときを過ごせば、心も癒やされていくことでしょう。
横須賀美術館(提供:横須賀美術館) 観音崎公園の海岸
▲横須賀美術館(提供:横須賀美術館) ▲観音崎公園の海岸
【体験】鳥取県・植田正治写真美術館と鳥取砂丘
世界的に知られる写真家の植田正治(1913〜2000年)。生地である山陰の自然を背景に、人物などの被写体をオブジェのように配した「演出写真」などの作風は、写真誕生の地であるフランスでも「Ueda-cho」として紹介され、フランスから芸術文化勲章も受章しています。有名になってからも、生まれ育った鳥取県境港市を離れることなく70年近く制作を続けました。その作品12,000点を収蔵・展示するのが、鳥取県伯耆町の大山のふもとにある「植田正治写真美術館」です。

活動の軌跡をたどれるコレクション紹介展示に加え、さまざまなテーマで年3回の企画展が開催され、その魅力や作風の幅広さを実感できます。映像展示室では、写真の歴史や植田正治の作品を紹介する映像とともに、最大直径600mmという世界最大規模のカメラレンズが映し出す逆さ大山のリアルタイム映像も鑑賞できます。

また、緩やかなカーブを描く壁に囲まれた4棟のコンクリート造りの建築は、建築家・高松伸の代表作のひとつ。のどかな田園風景の中に突如として現れる現代的な建築は、植田正治の作風である無機質さにも通ずるものがあります。館内の人工池では、多くの写真家がモチーフとしてきた「逆さ大山」を再現。ガラスに貼られたシルクハットのシルエットとともに、演出写真のような写真が撮影できる人気のスポットです。

さらに足を伸ばして訪れたいのが、植田正治の代表作となる作品の数々が撮影された「鳥取砂丘」です。美術館からは車で1時間半ほどかかりますが、起伏の大きさや、スリバチと呼ばれるくぼ地地形、風紋などが作り出す風景は、日本とは思えない雄大さ。まさに自然が生み出した芸術です。実際に訪れれば、この砂丘に魅了された植田正治をはじめとする芸術家の心情にもきっと共感できることでしょう。壮大なスケールにプロの写真家ならずとも創作意欲が刺激され、会心の一枚が撮れそうです。自分の足で散策し、自然の力を体感することはもちろん、現地ではセグウェイやラクダに乗って散策できるアクティビティーなども用意されています。
植田正治写真美術館(提供:植田正治写真美術館) 鳥取砂丘
▲植田正治写真美術館(提供:植田正治写真美術館) ▲鳥取砂丘
今回ご紹介した美術館はいずれも建築空間が大きな見どころですが、それもまた郊外の美術館ならではの贅沢さかもしれません。豊かな自然に囲まれ、すみずみまで美意識が行き届いた空間に身を置けば、作品を鑑賞する合間にもはっとするような情景に出合えることでしょう。そんな瞬間がアートの感受性をさらに高め、この秋をより充実したものにしてくれるはずです。

※トップ画像提供
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