From:OCN
本メールは、電子署名つきで配信しております。詳しくはこちら
From:OCN 2022.7 vol.130 にっぽん深掘り紀行 江戸時代の城下町・臼杵 〜キリシタン大名と国宝石仏〜/クイズに正解するとJCBギフト券が当たる!
にっぽん深掘り紀行
今月のテーマ:江戸時代の城下町・臼杵 〜キリシタン大名と国宝石仏〜
にっぽん深掘り紀行とは?:身近な文化・なじみ深い著名人・広く愛される絶景…。「にっぽん深掘り紀行」は、毎月のテーマを深く掘り下げながら、日本各地の関連スポットをご紹介するコラムです。温故知新から見える新しい日本と、読んで味わう旅気分をあわせてお届けします。
大分県というと温泉地の別府や由布院が有名ですが、今回紹介するのは、大分市の南にある臼杵(うすき)市。戦国大名の大友義鎮(宗麟)が築いた城を中心に明やポルトガルとも交易があった貿易都市であり、のちに家康に仕えた“青い目のサムライ”三浦按針が日本に上陸した地でもあります。現在につながる城下町は、江戸時代に入封した稲葉氏により形成されました。郊外には日本を代表する石仏群の国宝臼杵石仏もあるなど、歴史的な見どころが多い古都です。
■キリシタン大名・大友宗麟が築いた臼杵■城下町としての臼杵は、戦国時代後期に大名の大友義鎮が居城を府内(現在の大分市中心部)から臼杵城(当時は丹生島城)に移したことに始まります。大友義鎮は大友氏の第21代当主で、豊後国(現在の大分県)を中心に九州北部一帯に大きな勢力を持っていました。しかし中国地方で急速に領土を拡大した毛利氏の九州侵攻に備えるため、軍事的に守りが固い場所へ本拠地を移したのです。 九州へ侵攻した毛利元就に破れた義鎮は、出家して「宗麟」と名乗るようになります。その後、毛利氏との和睦が成立すると再び九州北部の大半を勢力下に置き、全盛期を迎えました。しかししばらくすると、今度は急速に勢力を拡大した薩摩の島津氏に南から攻められて敗退。豊臣秀吉に臣従することで、政権の命脈を保ちました。
大友宗麟は当初は禅宗に帰依していましたが、やがてフランシスコ・ザビエルを介してキリスト教と出会い、洗礼を受けてクリスチャンになります。宗麟は豊後国でイエズス会の布教を認めたほか、府内ではポルトガル人ルイス・デ・アルメイダが日本に初めて西洋医学を導入した病院を開いています。 臼杵と海外との関わりで有名な人物には、徳川家康に仕えた三浦按針ことイギリス人航海士ウィリアム・アダムズもいます。アダムズが乗っていたオランダ船リーフデ号が、臼杵の黒島に漂着。長崎奉行に引き渡された彼らはやがて大坂(現在の大阪)で家康に謁見し、西洋ではプロテスタントとカトリック教国が争っている事情などを説明します。家康はアダムズに現在の三浦半島に所領を与えて、幕府に仕えさせました。そんな物語も、ここ臼杵で始まったのです。
■かつては島だった臼杵城跡■臼杵湾に流れ込む臼杵川の河口にある臼杵の町は、おおよそ平坦な土地ですが、その中心部にある臼杵城は周囲から盛り上がった高台にあります。もともとこの高台は「丹生島」という島で、南北と東の三方が海に、西が干潮時のみ干潟になって陸とつながっていた天然の要衝でした。 江戸時代になると、岐阜から国替えでやってきた稲葉氏が臼杵の藩主になり、明治になるまでこの地を統治します。この時期に城が修築され、今に残る城下町が形成されました。明治になると城の建物は取り壊され、また周囲も埋め立てられたため、城は現在のように町と地続きになったのです。
臼杵城跡の見学は、堀がわずかに残る城の西側からスタートします。橋を越えて坂を登ると、途中に復元された畳櫓(たたみやぐら)と大門櫓という二つの櫓があります。城の「櫓」とは、防御や物見のために建てられた高い建築物のこと。敵の攻撃に対し、上階の小窓から矢や鉄砲を射って応戦した場所で、このように門を兼ねているものもありました。 畳櫓は一階と二階の床面積がほぼ同じという珍しい重箱式。当時の城門の雰囲気が感じられる大門櫓をくぐると、頂上の臼杵公園へ。残念ながら、今は城の痕跡を残すものはほとんどありません。展望台となっている公園の東端に天守があった跡がわずかに残るだけです。ここからは臼杵湾やそこに浮かぶ円錐形の津久見島(通称おにぎり島)がよく見えます。
■臼杵の城下町を歩く■臼杵城と町の西を流れる臼杵川の間の東西400mほどの地域は、かつての臼杵城の三の丸にあたり、上級武士の屋敷がありました。1902年に建てられた「稲葉家下屋敷」は、明治になり東京に住んでいた元藩主の稲葉家の帰郷時の家です。明治の建築ですが、江戸時代の武家屋敷の建築様式が色濃く残っています。 稲葉家下屋敷の奥には、江戸末期の1859年に建てられた上級武士の平井家の住宅があります。下屋敷の南側にはかつて「唐人町」という区域があり、海外貿易が行われていた時代には明の商人が住んでいたのでしょう。近くには「久家の大蔵」という、江戸末期に完成した大きな蔵もあります。
さらに南に100mほど進むと、石畳の「八町大路」に出ます。安土桃山時代からあるという由緒ある商店街で、今も老舗の店が見られます。この八町大路からさらに一本南を走るのが、「二王座歴史の道」と名付けられた石畳の道です。「二王座」とは道の南側にある凝灰岩の丘のことで、この道の一部はその丘を削り取った切り通しになっています。この辺りには風情のある古い家屋や寺院が多いのですが、廃寺になった旧真光寺を改修した無料休憩所の2階から眺める二王座歴史の道が、臼杵の絶好の写真スポットになっています。 時間に余裕があればここから西へ進み、江戸時代の木造三重塔がある龍原寺や、菅原道真を祀る福良天満宮を訪れても良いでしょう。街歩きは、城も含めて2時間ほどでできるでしょう。
■国宝の臼杵石仏■臼杵から車で20分ほどの田園風景の中に、国宝の「臼杵石仏」があります。これは凝灰岩のV字型の谷に沿って4か所に分かれてある61体の石仏群で、その大部分は平安時代後期から鎌倉時代にかけて造られたといわれています。 入場口から崖に沿って参道を登ると、最初に見えて来るのが「ホキ石仏第二群」です。「ホキ」とは「がけ」という意味の地名のこと。ここには第一龕(がん)と第二龕の二つのくぼみがあり、手前の第二龕には「九品の弥陀像」と呼ばれる小さな9体の阿弥陀如来像と1対の菩薩立像が刻まれています。「龕」とは、岩壁にある仏像を安置するためのくぼみのことです。次の第一龕には、どっしりとした重厚感を見せる「阿弥陀三尊像」があります。
さらに少しスロープを登ると、四つの龕から成る「ホキ石仏第一群」に出ます。手前の第四龕にある「地蔵菩薩と十王像」は欠損も少なく、朱色など当時の彩色もよく残っています。第三龕には阿弥陀如来、大日如来、釈迦如来の如来三尊坐像が、次にある第二龕の如来三尊像も出来栄えが良く、これも彩色が一部残っています。 参道は谷の奥で折り返します。反対側の崖沿いにある石仏群3か所目の「山王山石仏」は、中央に童顔の如来坐像、両脇にも如来坐像と3体の如来が座している珍しい形式。最後が谷を一度外に出た崖沿いにある「古園石仏」です。切れ長の目をした大日如来坐像がありますが、実は1993年までこの如来の仏頭は、下の台座に落ちて置かれたままでした。国宝指定に際し、仏頭を体に戻す修復を行なったのです。
この石仏群の崖前は臼杵石仏公園になっており、そのハス畑に咲き誇る見事な大輪のハスの花を目当てに、7?8月には多くの観光客が訪れます。 九州には、博多や長崎など戦国時代末期から江戸時代にかけて海外貿易の拠点となった町がいくつもありますが、この臼杵もそうした町の一つ。観光に力を入れ、街並み保存に取り組んでいるので、小さいながらも見応えがある町といえましょう。温泉目当てで大分を訪れたついでに立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
臼杵と周辺の見どころ
JR臼杵駅へは、JR大分駅から特急「にちりん」で所要28分、普通で40?50分。JR別府駅からは特急で40?50分、普通で1時間?1時間10分。宮崎方面からは2時間25分?。大分空港からは高速バスで約1時間30分です。国宝臼杵石仏へは、大分と臼杵からバスで行くことができます。町なかのおもな見どころは1km四方にあり、徒歩圏です。
【臼杵城跡(臼杵公園)】戦国大名の大友宗麟が、臼杵湾に浮かぶ丹生島に築城したのが始まりです。明治になり天守などの建物は取り壊され、埋立てにより陸続きになりました。現在は公園として整備され、桜の名所になっています。(アクセス)JR臼杵駅から徒歩10分。
【稲葉家下屋敷】東京に居を移した旧臼杵藩主の里帰りのための邸宅として、1902年に建てられました。杉や檜などの材木を使用し、書院作りの奥座敷などもあります。中の見学もできます。(アクセス)JR臼杵駅から徒歩15分。
【久家の大蔵】造り酒屋の「久家本店」が貯蔵庫として使っていた酒蔵を改修し、現在はギャラリーとして利用されています。蔵の外壁や内壁は、2000年にポルトガルの装飾パネルのアズレージョで装飾されました。(アクセス)JR臼杵駅から徒歩15分。
【福良天満宮】菅原道真を祀る神社で、もともとは天満寺という天台宗の仏教寺院でしたが、明治維新の神仏分離令により神社となりました。映画『男はつらいよ 花も嵐も寅次郎』のロケがここで行われました。菅原道真を祀る神社で、もともとは天満寺という天台宗の仏教寺院でしたが、明治維新の神仏分離令により神社となりました。映画『男はつらいよ 花も嵐も寅次郎』のロケがここで行われました。
【臼杵石仏】平安時代後期から鎌倉時代にかけて山肌に彫られた、国宝の61体の磨崖仏が並んでいます。ゆっくり歩いて鑑賞しても所要30分程度。その前には臼杵石仏公園があり、7月にはハスの花が見ごろになります。(アクセス)JR臼杵駅から日津交通バスで約20分、またはJR大分駅から大分バスで約1時間10分、バス停「臼杵石仏」で下車。
FromOCNメルマガ会員限定 クイズにチャレンジして豪華賞品を当てよう!プレゼントキャンペーン
○の中に文字を入れてクイズに答えよう!正解者の中から抽選で10名様にJCBギフトカード10,000円分をプレゼント!このメルマガの中にヒントがあるので、探してみてくださいね! Q.戦国大名の大友義鎮が築いた貿易都市で、徳川家康に仕えた青い目のサムライ三浦按針が上陸した場所は大分県の〇〇市である。 1.由布 2.臼杵 3.別府
ご応募はこちらから 応募期間:2022年7月18日(月)まで
ジョリーとゆかいな仲間たち 今月のおすすめ情報 OCNには便利でお得なサービスや商品がいっぱい! OCNキャラクターのジョリーとゆかいな仲間たちが、今月のおすすめをご紹介します。
おすすめサービス1
ずばりOCN モバイル ONE 月額基本料金550円(税込)
おすすめサービス2
OCN for ドコモ光にお申込みいただくとドコモ光の新規工事料無料 ドコモのスマホをお持ちなら「ドコモ光セット割」でオトク
今おすすめサービス3
OCN会員限定 gooドクター 有料プランが1年無料キャンペーン
今月、おすすめ情報を紹介してくれた仲間をご紹介!/JOLLY ジョリー (柴犬)性格はいつもニコニコ。好奇心旺盛で新しい物が好き。/LOVELY ラブリー (ビーグル)かわいいものやきれいな ものに関する情報に敏感 でおしゃべり大好き。/CHEERFUL チアフル (アヒル)いつも陽気でみんなを 笑わせているけど、本当は 恥ずかしがりやの女の子。
今日のあなたの星座は何位?星座別 今日の運気予報&現在の運気
牡羊座 牡牛座 双子座 蟹座 獅子座 乙女座
天秤座 蠍座 射手座 山羊座 水瓶座 魚座
OCNセキュリティコラム:第三者が勝手にログイン? インターネットサービスの不正ログイン事例と5つの自衛策
コラム一覧はこちら
かべ紙カレンダー OCNキャラクター「ジョリーとゆかいな仲間たち」の かわいいカレンダーがダウンロードできます。ダウンロードはこちら
次回は、2022年7月下旬にお届けの予定です。次号もよろしくお願いいたします。 td>
発行:エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社
東京都千代田区大手町2-3-1
掲載記事の全文および一部の無断転載、引用を禁止します。
(C) NTT Communications Corporation All Rights Reserved.
各種手続き、設定・請求料金の確認・トラブルに関するお問い合わせなど
各種お申し込みについて(CHAT)
(CHAT営業時間 10:00〜18:00 日・祝、年末年始を除く)

配信停止
(フィーチャーフォン・ガラパゴスケータイからは配信停止手続きができませんのでご注意ください。)