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From:OCN 2021.12 vol.123 にっぽん深掘り紀行 青森県弘前市 ―新旧の建築物が彩る東北の古都へ/クイズに正解するとJCBギフト券が当たる!
にっぽん深掘り紀行
今月のテーマ:青森県弘前市 ―新旧の建築物が彩る東北の古都へ
にっぽん深掘り紀行とは?:身近な文化・なじみ深い著名人・広く愛される絶景…。「にっぽん深掘り紀行」は、毎月のテーマを深く掘り下げながら、日本各地の関連スポットをご紹介するコラムです。温故知新から見える新しい日本と、読んで味わう旅気分をあわせてお届けします。
本州の最北端に位置する青森県。その最大都市は県庁所在地の青森市ですが、歴史は県内人口で第3位の弘前市のほうが古く、また明治時代以前では弘前の方が人口も多かったようです。戦災に遭わなかったこともあり、弘前には戦前からの古い建物が多く残り、東北では街歩きが楽しい都市の一つです。今回は、その古都・弘前市の魅力的な建物を紹介します。
■江戸時代に城下町として築かれた弘前■現在は「津軽藩」とも呼ばれることもある弘前藩は、青森県のほぼ西半分を占めていました。戦国時代末期、一代で津軽の大名になった津軽為信は、江戸幕府成立後もその所領を認められます。この津軽為信が1603年に着工したのが、今の弘前城です。地名から、当時は「高岡城」と呼ばれていました。為信の後を継いだ藩主により高岡城は1611年に完成。城下町となった弘前は、津軽地方の政治・経済・文化の中心地として発展していきます。 明治維新では、廃藩置県により県庁所在地が青森に移りました。県庁が弘前ではなく青森に置かれたのは、県の中央部にあることや交通の便が良かったことなどがあります。鉄道や自動車道が敷かれる前は陸上よりも海上の方が交通の中心で、港のある青森の方が将来的に伸びしろがあると考えられたのかもしれません。
ただし、その後も弘前は東北の重要都市でした。1889年に日本に市制が施行されたときの30数都市に弘前市も選ばれます。その後、弘前に帝国陸軍の第8師団が置かれると、軍都としての役割も置かれました。現在、弘前市中心部には明治から昭和初期にかけて建てられた洋風の趣のある建物が残っていますが、これは第二次世界大戦の空襲を免れたためです。
■東北で唯一現存天守がある弘前城へ■弘前は弘前城を中心に築かれた城下町ですが、明治時代に入り城の約2.5km東に鉄道駅ができると、その間に繁華街が発展していきました。まずは弘前城から街歩きを始めてみましょう。 城の敷地は弘前公園になっています。散策のスタートは、弘前市役所前にある三の丸追手門から。この門は弘前城の正門(大手門)で、立派な二層の櫓門(やぐらもん)が、きれいに保存されています。櫓門とは門の上に櫓を構えた城門のこと。石垣の間を渡すように建てられた「渡り型」もありますが、この追手門は建物が独立した「楼門型」と呼ばれるものです。 ここから公園の中に入ると、たくさんの桜の木が目に入ります。弘前公園には約2600本の桜が植えられており、4月末から5月初頭にかけては「弘前さくらまつり」の会場として多くの人々が集まります。
中堀にかかる赤い欄干の「杉の大橋」を渡り、二の丸へ。「二の丸南門」を越えて内堀に突き当たったら右へ進み、堀沿いに回り込むと、本丸への入り口になる朱塗りの「下乗橋(げじょうばし)」が見えてきます。橋の名は、かつてここで藩士が馬を降りていたことからつきました。 城の完成からそれほど経たない1627年、落雷により起きた火災が天守閣の火薬庫に引火し、大爆発を起こしたと伝えられています。その後、幕府から天守閣の再建は許されず櫓で代用したため、弘前城では約200年天守閣がない状態が続きました。ようやく1810年に、「櫓の移築」という名目で幕府から再建の許可が降ります。当時は、天守という言葉を使わずに偽って再建していたのでしょう。現在残るのはこの時に造られた天守閣で、現存する江戸時代の12の天守としては、東北地方で唯一のものになります。
■弘前市街地を彩る明治時代の洋風建築■城以外の古い建物で見どころとなるのは、明治から大正時代にかけての洋館建築や教会建築、そして戦後の近代建築です。弘前の洋風建築に大きな貢献をしたのが、大工棟梁の堀江佐吉という人物です。佐吉は北海道の函館や札幌の洋風建築に関わるうちに技術を習得。1890年代から1900年初頭にかけて弘前市内に多くの洋風建築の建物を建てました。 この頃の洋風建築は、西洋建築を正式に勉強した建築家ではなく、大工棟梁が見よう見まねで、西洋の要素を日本の木造建築に取り入れたことから始まっています。 佐吉の代表作に、左右に八角形3階建てのルネサンス式の塔が印象的な「旧弘前市立図書館」があります。図書館としての機能を生かすため、採光のための窓をできるだけ広くとっているのが特徴です。後に民間に払い下げられて移築しましたが、1989年に市が買い取り再移築。現在は追手門近くで無料公開されています。
旧弘前市立図書館と同じ通りには、国の重要文化財の「旧第五十九銀行本店本館」があります。木造二階建てのルネサンス建築風ですが、内部はかなり和風建築の技法で作られています。木造ながら広々とした室内空間に佐吉の努力が感じられます。 注目は天井に使われている「金唐革紙」。和紙に金箔などの金属箔を貼り、板木に当てて打ち出して彩色するという手間がかかったものです。明治時代に多くの洋風建築に使われましたが、その後廃れて技術も一度途絶えたため、現存する明治期のものはわずかしかないという貴重なものです。
■大正から昭和へ。戦後の近代建築の名作も■大正時代に建てられた「旧第八師団長官舎」は、玄関の部分に切妻屋根を持つ洋風建築で、戦後は市長公舎として利用されていました。現在はスターバックスコーヒーの店舗になっていて、ゆっくりと内部を見学することができます。
弘前はまた、近代建築の巨匠ル・コルビュジエに師事し、戦後の日本建築界を牽引した建築家の前川國男の作品でも知られています。木村産業研究所や弘前市庁舎、弘前市民会館、弘前市立博物館など8つの建物が市内にあり、公共建築物は自由に中に入れるので、見学してみるのもよいかもしれません。
■新旧が調和する街。新しい観光の目玉も■最後に紹介する建物は、2020年にオープンした「弘前れんが倉庫美術館」です。築100年というれんが倉庫は、明治・大正期にシードルの酒造工場として建てられたものです。その後、倉庫として使われていましたが、弘前市が2015年に取得し、芸術文化施設として再スタートしました。 建築家・田根剛により耐震補強を施した改修が行われ、内部は外から想像つかないモダンな雰囲気が広がります。現代美術の展示がある美術館スペースは有料ですが、エントランスにある奈良美智の作品「A to Z Memorial Dog」や、2階の図書室は無料で見学できます。十和田現代美術館や青森県立美術館に続く、弘前の観光の目玉になりそうです。 弘前は新旧が調和する町です。日本全国で古い建物が失われつつある中、江戸、明治、大正、昭和と歴史を感じる建物が保存され、主要なものは無料公開されています。また、古いものを修復し、現代のものとして生かす試みもされています。今回挙げた建築物はほんの一例です。特に建築好きの方は、この東北の古都での街歩きを楽しんでみてはいかがでしょうか。
弘前と周辺の見どころ
弘前市内の主な見どころは、弘前城と弘前駅の間の約2km四方にあります。徒歩圏ですが、市内循環100円バスを利用するといいでしょう。特に「土手町循環バス」コースは日中10分間隔で運行しているので便利です。
【弘前公園】弘前城がある弘前公園は無料で自由に散策できます。天守がある本丸エリアは有料区域になっています(11月24日〜3月31日の期間は入園無料)。ただし天守は石垣修復中のため、2025年まで本丸の仮天守台に移動しています。(アクセス)JR弘前駅から弘前市内循環100円バスで約15分。「市役所前」下車、徒歩4分。天守までは徒歩15分
【旧弘前市立図書館】1906年築。1階は旧市立図書館の様子を復元したコーナーで、当時の資料などを展示しています。2階は地方出版物や同人誌などが見られます。入館無料です。(アクセス)JR弘前駅から弘前市内循環100円バスで約15分。「市役所前」下車、徒歩1分。
【藤田記念庭園】実業家の藤田謙一が、東京から庭師を呼んで造った江戸風の趣がある庭園です。洋館、和館、匠館の三つの建物があり、内部の見学もできます。庭園は有料ですが、洋館内のカフェ「大正浪漫喫茶室」は入園せずに利用できます。(アクセス)JR弘前駅から弘前市内循環100円バスで約15分。「市役所前」で下車し、徒歩3分。
【弘前れんが倉庫美術館】2階建ての大きい方が美術館、小さな方がカフェ&レストランになっており、どちらも田根剛によりリノベーションされています。カフェ内部も見応えがあり、人気のメニューは弘前にちなんだシードルとアップルパイです。(アクセス)JR弘前駅から徒歩20分。または弘前市内循環100円バスで約8分。「土手町十文字」で下車し、徒歩4分。
【弘前のねぷた】青森市のねぶた祭りと並んで、弘前のねぷたも有名です。方言の違いで、弘前では「ねぶた」ではなく「ねぷた」となります。毎年8月1日から7日の間に「弘前ねぷたまつり」が開催されますが、2020年と2021年は新型コロナウイルス感染の影響で、2年続けて中止になりました。
【弘前のリンゴ】弘前市はリンゴの生産量が日本一。そのため、市内各地にはリンゴの意匠が見られるほか、シードルやアップルパイが名物になっています。
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