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(C)Second Wind,Williams,Firestone,Ferrari |
鈴木亜久里、11番目のチーム率い、来季F1参戦
10月31日、granprix.comがホンダのセカンドチームを鈴木亜久里が率い、ソフトバンクがスポンサーとしてかかわることを11月1日の記者会見で発表すると掲載。しかし、ホンダからもエーカンパニーからもなんの案内もないため両社に確認したところ、granprix.comの報道を否定はしなかったものの「いまご案内できることはありません」との回答。真偽が確認できないうちにautosport.comが「来年の参戦を急ぐのか2007年まで待つのかは不明だが、11月1日にホンダの支援を受けF1に参戦することを発表する」と掲載。さらに共同通信もgranprix.comの記事を引用して配信。記者同士の情報交換の結論は、午前中に案内があり午後に発表、だった。
案の定、11月1日の朝、エーカンパニーからファクシミリで記者会見の案内が届き、その日の午後、東京・南青山のホンダ ウェルカムプラザ青山で、亜久里が10月26日、FIAに対して、来季、新チームでF1に参戦するための申請を行ったことを発表した(注:今後FIAで審査が行われ、参加の可否は12月初旬に発表される)。
しかし、この席で発表されたのは、チーム名(SUPER AGURI Formula 1)、チーム代表(鈴木亜久里)、チーム所在地(東京 南青山)、チーム活動拠点(イギリス オックスフォードシャー ウィットニー ラングレー)、シャシー名(AGURI)、エンジン(ホンダV8)のみ。チーム活動拠点は、噂通りTWR(Tom Walkinshaw Racing)がアロウズのファクトリーとして使用していたリーフィールドにある施設で、すでにスタッフが活動を始めており、開幕までに100人程度のチーム体制としたいという。だが、テクニカル面でも、マネジメント面でも具体的なスタッフの名は出ず、タイヤはブリヂストンを使用したいという意向が示される程度だった。
ドライバーやスポンサーも具体名が明かされることはなかった。ドライバーに関しては、佐藤琢磨と交渉していることは認めたものの、「2人とも日本人になるのか、もうひとりは外国人になるのか、2人とも外国人になるのか決まっていない」とし、まずチーム体制をかためることを優先、ドライバーの選択はその次になるとした。また、スポンサーについても「ソフトバンクさんのような大企業が支援してくれればありがたい」と話すにとどまった。
スーパーアグリF1はアロウズの復活か
要するに、亜久里自身が「ドタバタ」と話しているように、体制づくりと参戦申請が同時進行で進んでおり、1月末から2月初めに予定しているという正式な体制発表会までになんとか陣容を整えようということなのだ。その一方、現在行っているARTAプロジェクトはこれまで通り継続していくとのこと。自身を「世界でいちばん欲ばりな男」と称した亜久里だが、はたしてあらゆる面でそれだけのリソースを持っているのだろうか。
チーム活動拠点となるリーフィールドのファクトリーは1995年に建設されたもので、アロウズの破産後、2003年にIRLプロ シリーズのタイトルスポンサーであり、一昨年までインディカーシリーズに参戦していたメナードが購入(メナードはこの施設を利用して技術コンサルタントビジネスを行おうとしたものの経営は思わしくなかったといい、亜久里が利用してくれるのは渡りに舟だろう)。シャシーの研究開発製造に必要な施設はひと通りそろっており、チーム内でシャシーをつくるインフラは整っている。とはいえ、こうしたインフラも、いますぐに使いこなせる状況ではない。
亜久里は「ホンダのBチームではなく、一から自分で組み立てていく」と言いつつも、「ホンダの協力がなければむずかしい」と何度となく口にした。すでにホンダはエンジンの供給だけではなく、技術供与も行っていく意向を示しており、AGURIシャシーはB.A.Rのお下がりになるとの説もある。ホンダがBARHの全株式を取得する前にBATがB.A.Rのシャシーデザインを売却するのは、シャシーの売買を禁ずるレギュレーションに抵触しないと考えられるからだ。
だが、チームのオペレーションはどうなるのか。その答えは1日の記者会見では明らかにされなかったが、その後、元アロウズのマーク・プレストンがチーフテクニカルオフィサーに就任したことがわかっている。プレストンはアロウズの旧スタッフを集め、独自にF1参戦を計画していたとされるので、スーパーアグリF1は亜久里とプレストンの合体であり、旧アロウズの復活でもあったのだ。プレストンの計画の進捗状況によっては、シャシーもオリジナルとなるかもしれない。
シャシー製作にはパノス(エラン モータースポーツ テクノロジー)の関与も噂されている。パノスはデザインから開発、製作まで自社で行っているアメリカ唯一のシャシービルダーで、1997年からインディカーシリーズに参戦。亜久里のスーパーアグリ・フェナルンデスはそのユーザーだ。さらに亜久里は急な動きこそ否定したものの、将来的な童夢との協力の可能性にも含みを持たせている。童夢はすでにスーパーアグリ・フェルナンデスのシャシー開発に協力しており、いずれ三者の協力関係が構築されるかもしれない。
ホンダはなぜBチームを必要としたのか
どうやらスーパーアグリF1はそれなりの可能性を持ったチームにはなりそうだ。だが、それでも残る疑問は、なぜ拙速とも思えるほど参戦を急いだのかということだ。
亜久里は「子どものころからレースの世界にいて、F1は夢だった。自分自身はたいしてセンスもなかったけれど、日本にもすぐれたドライバーはいると思うし、若い子にチャンスをあげられる場をつくりたかった。それで1996年にFニッポンに参戦して、98年にはARTAを始めた。その最終目標がF1チームをつくることだった」と話し、F1参戦が具体化したのは9月だが、ことしの2月から検討を進めていたとし、今回の挑戦が長年の夢だったことを明らかにした。そして「1990年に鈴鹿で表彰台に上ったとき、ものすごく多くの旗が振られる様子を見て、日本人ドライバーへの期待を痛切に感じた。日本のコンストラクターとして日の丸を上げたい」と、オールジャパンの意義を強調した。
しかし、それならなおさら準備に準備を重ねるのがふつう。拙速にすぎれば、亜久里の瑕疵となり、ほかのビジネスにも影響が及びかねないだろう。それでもこのタイミングでの参戦を決意したのは、この計画には亜久里の意思以上に、ホンダの強いコミットメントが存在したからだとしか考えられない。一説にはソフトバンクが支援を確約しているのはおよそ70億円で、その他の費用はすべてホンダの持ち出しだという。これが事実なら、新チームを必要としたのは、亜久里よりもむしろホンダだったということになるのだ。いかにホンダのバックアップがあるとはいえ、急な新チーム設立はリスキーであることに変わりはない。それを承知で引き受けたのが亜久里という野心家だったのではないか。逆に言えば、亜久里はホンダに恩を売ったということになるだろう。
では、なぜホンダはここまでしてBチームを必要としたのだろうか。内部事情は容易には理解できないが、まずトヨタへ対抗するためだったと思われる。このまま手をこまねいていれば、2006年、ホンダにあってトヨタになかった財産__佐藤琢磨がトヨタユーザーとなるおそれがあった。だが、もちろんこれだけでは百億円単位の投資を行う理由にはならない。それ以上に問題なのは、2007年、ウィリアムズがレクサスのバッジをつけたトヨタエンジンを使用するのが確定的とされていることだ。ウィリアムズが復活すれば、急速に競争力を増したトヨタとともに、F1のフロントランナーに躍り出る可能性がある。折しもマクラーレンがBチームを立ち上げる計画を進めており、参戦枠を押さえるためにも、ホンダはたとえ拙速であろうと、先手を打っておく必要があったのではないか。
こうした2チーム体制を持つことによって、所期の支出はかさむものの、将来的にはコストパフォーマンスを抑えつつ、データやノウハウを蓄積できることになる。Bチームとはいえないものの、フェラーリにとってのレッドブルもフェラーリエンジンを使用するという点では同じといえるだろう。将来のF1では、セカンドチームを所有するかしないかがパフォーマンスの差となって表れるかもしれないのだ。そして、2008年のレギュレーション変更によってシャシーの売買が許されるようになれば、この傾向には拍車がかかるだろう。
おおやけにBチームですと認めないのは、ホンダ内にも意見の対立があるだろうことも予想させるが、いずれにせよホンダがBチームを急ぎ必要としたのは、トヨタ、そして他のマニュファクチャラーの後塵を拝しないためだ。F1で惨敗をつづければ、大きなイメージダウンとなる。それを避けるための布石と推測するのだが……。
B.A.R内の危惧を沈静化するフライ
その一方、スーパーアグリF1の設立は、ホンダにとってプライオリティのあるB.A.Rの来季に影響を及ぼすのではないかという見方もある。B.A.RのCEO、フライが「ホンダの優先順位はわれわれのチームでレースとチャンピオンシップに勝つことであり、だからこそチームを買収したのだ。新チームへはエンジンや技術供与を行うが、プライオリティはあくまでわれわれにある。勝利をないがしろにしてセカンドチームに労力を注ぐことはない」と記した内部文書の存在が明らかになるなど、チーム内の危惧を沈静化しようという動きもうかがえる。
なお、フライはチームのオフィシャルサイトのインタビューでは「来年は1回といわず、何度も勝ちたい」とこたえ、「新車は1月中の発表に向けて順調に開発が進んでいる」と話している。今後のテストは3段階にわけ、今年内はV10での走行をつづけ、クリスマス前にV8を搭載したハイブリッドカーを投入。その後、来季型でのテストを行うとのことだ。
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ロズベルグ、来季ウィリアムズのレギュラーに決定
ウィリアムズは来季のレギュラードライバーにロズベルグを昇格させると発表した。11月29日のバルセロナテスト(コスワースV8の初テストが行われる)からステアリングを握る。
ウェバーは新しいチームメイトがまちがいなくチームの期待にこたえると評価している。「ニコはレギュラードライバーにふさわしいし、チームにとってもプラスだ。これまでのテストでもミスをせず、とてもいい仕事をしていた。もちろん結果を予想することなんてできないけど、ジェンソンやキミがそうだったようにすばらしい走りを見せると思う。ニコは2人と同じくらいのレベルだよ」。
一方、またしてもレギュラーシートを得られなかったピッツォニアは、ロズベルグの起用を「驚きではない」としたが、ウェバーとは反対に「テストではあまりにスピードがなかったのであ然とした」と酷評している。CCWS行きが噂されるピッツォニアだが、彼自身はサードドライバーとしてでもF1に残ることを希望しているようだ。
ミッドランドはアルバースとモンテイロで決まりか
ミッドランドはアルバースと2006年の契約を結んだ。アルバースはかねてからミッドランドと契約を結んだのではないかと見られていた。ジョーダンからミッドランドへの移行は11月15日に行われ、アルバースが新しいカラーリングの車で走るのは12月7日のヘレステストが最初となる。アルバースは2004年12月にジョーダンをテストしたことがある。ミッドランドはドライバーに1,000万ユーロの持ち込みを要求していたとされる。アルバースにはミナルディの買収に乗り出したこともある投資家、ペター・ヤン・ルビング、ABN AMRO銀行が支援を行っている。
ミッドランドはヘレステストで2003年のFIA GT選手権チャンピオンで、今季もチャンピオンシップを争っている(2戦を残しランキング6位)トマス・ビアジにテストのチャンスを与える。しかし、アルバースのチームメイトはモンテイロになりそうだ。どうやらモンテイロもスポンサーとの折り合いがついたようだ。
トロロッソの代表に現BMWのトスト
レッドブルは10月31日、ミナルディの買収手続きを完了。新チーム、トロロッソの代表にはかねての噂通り、フランツ・トストが就任することになった。49歳のトストは2000年6月からBMWでトラックオペレーションマネジャーをつとめており、レッドブルのオーナー、マテシッツは「F1の細部まで知りつくしており、新チームに最適の人物」と評している。正式な就任は2006年1月1日。
BMWのドライバー候補にはウェルドンの名前が上がっている。2006年はテストドライバーとして走り、2007年にレギュラードライバーになるとの情報も流れている。
ところで、ウェルドンは11月5日、コロンビアのカルタゲナの市街地コースで行われたチャリティカートレース“Race of Stars”に参加した。このイベントはモントーヤと妻のコニーが主催。恵まれない子どもたちへの寄付を募るもので、2003年につづく開催だ。ウェルドンのほかにもデ・ラ・ロサ、クリエン、リウッツィ、アルバース、ピッツォニア、カストロネベス、ロジャー安川が参加した。
また、ウェルドンは12月3日のROCへの出場も決まった。CCWSのブルデー、クロスカントリーラリーのペテランセルの出場も発表されている。現在、出場が予定されているのは、ローブとアレジ(フランス)、パストラナとJ・ゴードン(アメリカ)、マクレーとクルサード(イギリス)、グロンホルムとコヴァライネン(フィンランド)、マッサとピケJr.(ブラジル)、エクストロームとクリステンセン(スカンジナヴィア)。ウェルドン、ブルデー、ペテランセルはネーションズカップには出場しない。ことしのROCではクサラWRC、ポルシェ911 GT3、メガーヌ、ROCカーが使用される。また、すでにルノーR25のデモランが発表されているが、ローブがWRCを制したクサラWRCで、ソルドがJWRCを制したC2でと、シトロエンの2人のチャンピオンがデモラン。そのほか、R5ターボ、アウディS1のデモランも行われる。
フェラーリ、バレルンガでテストを再開
来季、ブリヂストンユーザーにトヨタとウィリアムズが加わることからテスト日数制限に同意したとされるフェラーリ。だが、ことしは別とばかりに、11月1日から3日、マッサとバドエルがバレルンガでのテストをつづけている。テストにはF2004とF2005が使用され、2台の比較テストとブリヂストンのテストが実施された。マッサはV8のテストも継続しており、「おもしろいデータが集められたから、ブリヂストンの次の開発に役立つはずだ。V8でもかなり走ったけど、先週の好感触をあらためて確認できた。シェルの協力もあって信頼性はかなり進歩している」と話し、実りの多いテストだったとことを示している。なお、バドエルとジェネは契約を更新。バドエルは9年目のテストドライバー生活となる。
M・シューマッハ、「タイヤ交換で安全性増す」
一部メディアに来季のレギュレーション変更を批判した発言が掲載されたM・シューマッハ。その後、一転、「発言が誤解されたんだと思っている。ぼくはいつも頻繁にルールを変えるのはF1のためにならないと言ってきたからね」と話し、新レギュレーションを肯定。「タイヤ交換が復活したことは安全面での進歩だ。V8 2,400ccエンジンの導入もよく考えられている。新しい予選方式は期待するようなものになるかどうか見きわめる必要があるけどね」と話した。また、FIA会長のモズレーについても「再選は当然だよ。マックスは常にドライバーの安全を考慮してきたし、F1の安全性を向上しようとしてきた。ぼくたちと対話し、要望を聞いてくれるし、すべてがスムースに運び、F1が安定して運営されるように努めている」と評価した。
ライコネン、左膝を手術
ライコネンは10月28日にヘルシンキで左膝の関節鏡手術を受けた。広報発表によると手術はシーズン中から予定されていたもので、数日は松葉杖が必要だが、重大なものではないという。トレーニングを再開するまでにはおよそ1カ月がかかる見込み。
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GPMAとの対話を希望するバイエリッシュ国立銀行
先ごろ、共同所有していたスピードインベストメント(SLEC株の75%を保有)の経営をJRモルガン、リーマンブラザーズから移譲されている(granprix.comによると、両行の保有株式を買いとったのではなく、投票権を移譲されたものだという)バイエリッシュ国立銀行は、F1の分裂を避けるためGPMAとの対話を希望している。バイエリッシュ国立銀行のゲルハルト・グリブコウスキがF1オフィシャルサイトのformula1.comのインタビューにこたえたもので、「最重要課題はF1においてその分裂を避け、安定したF1の将来像を確立することで、これこそが関係者の利益を守り、世界中のファンにこたえることだ。この問題は双方(FIA、SLECとGPMA)の対話によって解決できると信じている」と話している。また「エクレストン氏はF1を世界的なスポーツイベントに育て上げた人物。F1の枠組みについては合意しているし、定期的に意見交換も行っている」と、今後もフォーミュラワングループのCEOとして信任していくとした。さらに「株式を手放すことも考えていない。F1の発展を支援していくことこそ、いま行わなければならないことだし、実際に行っていることでもある」と、今後もF1への関与をつづける意思を明らかにしている。
GPMA代表に田中前HRD社長が就任か
対立の落としどころを模索しているF1だが、その一方でGPMAは新シリーズへの準備を淡々と進めており、まもなく新シリーズの顔となる代表者の選出を行うようで、田中詔一前HRD社長の名が取りざたされている。
GPMAはその次の段階として新シリーズを開催するサーキットとの交渉に入るものと見られる。多くのサーキットはFOMとの契約下にあるものの、アデレードやエストリルなど過去にF1を開催していたサーキットや、ドバイのように新しく建設されたサーキットは最高峰のシングルシーターレースを開催したいという意向が強いとされている。さらに現在、FOMと契約しているサーキットのなかからも高い契約金をきらうスパ、マニクール、シルバーストン、イモラなどはF1から離脱する可能性があると示唆する情報もある。
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