OG VOL.47「爽・毒々号」特別付録 猛毒とは何か!? 前編 バカ社長本人がひも解く、猛毒の真実の姿とは…。

80年代初頭、ヤンキーかサーファーになるしか若者の選択肢がなかったとある海辺の街の片隅で、 後に日本中を震撼させることになるひとりの男が、前人未到を毒で表現するバンドを結成する。 その男の名はバカ社長ことザ・クレイジーSKB。そして、結成したバンドの名はひとこと「猛毒」 バンド名に偽りなし、数々の伝説をその毒で彩り続けてきた真実の姿が、今ここに明かされる!

ザ・クレイジーSKB 緊急降臨!! 伝説のバンド「猛毒」とは何か!?

ザ・クレイジーSKB ザ・クレイジーSKB

OG今回のテーマは「爽やかな毒々」ということで、日本一怪しい音楽産業組織「殺害塩化ビニール」の代表取締役社長であり、パンクバンド「QP-CRAZY」をはじめとする数々のバンドを牽引するミュージシャンであり、現役のプロレスラー、しかも「666(トリプルシックス)」なる暗黒プロレス団体の黒幕も務める通称バカ社長こと、ザ・クレイジーSKBさん(以下、社長)をゲストに招いております。

社長 「いつもお世話になっております。で、今回は何を話せばいいんでしょうか?」

OG 今回はですね、社長が牽引している数々のバンドの中でも伝説化が著しい「猛毒」とは何か!? という流れで、社長と共に猛毒をとことん語ろうと思いまして。

社長 「猛毒ですか! 自分も何が何だかさっぱり把握していないんですよね、ズバリ言って放置状態です」

OG じゃあ放置から救い上げましょう! とにもかくにも、ボクが思うに猛毒ってなんだか誤解されている様に見えるんですよ。

社長 「ほぉ、誤解ですか。どんな部分がですか?」

OG 例えばこれを見てください(某ISP音楽チャネルの猛毒の紹介欄を魅せて)ここでの紹介はですね「珍奇なサンプルネタを繰り出し、モテない人種の知能指数を著しく低下させた伝説的カルト・バンド、猛毒」という下りで始まるんですよ。

社長 「たしかにこれは失礼ですね! えーなになに?『、芸能人/社会的弱者と呼ばれる人々/環境問題などを中学2年生ノリで痛烈に鋭く批評』 って、これは間違いですよ!!」

OG ですよね! たしかにどう聴いても批判に聴こえるものもありますけど、それらは全部…

社長 「リスペクトですよ(キッパリ)究極の愛情だと自分では思ってますというか、それしかないですよ。中学2年生ノリっていうのも違いますね」

OG そこはどの辺が?

社長 「中学2年生ノリじゃなくて、純粋に中学2年生の頭でやってるんですから」

OG アハハハハ(爆笑)

社長 「猛毒を組んだのはホントに中学2年生のときですからね(笑)でもまぁ、その頃の歌詞とかを見るとなんと低俗な歌詞なんだって思いますけどね」

OG でも、中学生が考える低俗な歌詞って、20代では自嘲しがちですけど、30代になるとなんかこう戻ってきますよね?

社長 「実はそうなんですよ。しかも今だと逆にイケてるなって思いますもんね」

OG ですよね(笑)では早速、猛毒の結成の辺りからひも解いていきましょうか。以前のロングインタビューを照らし合わせると、中学2年生だともう社長は恐悪狂人団ですよね?

社長 「そうです、恐悪狂人団でベースだかギターをやってたんですけど、自分で歌うヤツもやりたくなってですね、毒っていうバンドを組んでギターボーカルをやるんですよ。そのときのベースは今も猛毒のベースで、ドラムはその辺のヤツに叩かせてみたいな」

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OG その辺のヤツって(笑)ドラムって毎回最初はアバウトに決めてますよね。

社長 「アハハハハ、とりあえず何か叩いとけみたいな感じですね。で、もうド頭から活字にはできない話なんですけど、とりあえず肌の色だとか、ピラミッドで言う階級みたいなのだとか、人種だとか、そういうタブー関連のひとことネタみたいなのをやり始めて」

OG で、85年に「変態ギグ(85年3月)」というテープを発売すると。

社長 「毒の名義で19曲入り、あと2バンド(人間ホルモン※本多マグマ/猛毒:G、とサンダー杉山/猛毒:Bとラーフネック/チャクラ※猛毒Dr)が入ったカセットテープですね」

OG 毒の時期は芸能人へのリスペクトな曲はあまりなく、倫理的に絶対タブーな楽曲がほとんどですね。最初はやはりハードコアパンク色が強かった?

社長 「純粋にハードコアパンクでしたね。常に毎日怒りまくっている中学生だったんで、湘南という街から社会に対して(笑)でもまぁ、曲名を見ると青いですねぇ、曲の詳細を話すとテキストが黒い●で埋め尽くされて、ひと文字読めない状況になってしまうでしょうね」

OG それは困りますね(苦笑)で、そんな毒が猛毒になる経緯というのは?

社長 「バンド名だけでいえば、毒から毒マムシになって、猛毒になって、また毒に戻ってと、Wikiなんかに書いてあることは全然間違ってて、数ヶ月間いったりきたりを繰り返してましたね。で、すぐに猛毒に落ち着くという感じで」

OG 「変態ギグ」リリース直後に、猛毒別プロジェクト“放尿ゲリラ同盟”名義で「帝王切開」というテープをリリースされていますけど、これは?

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社長 「これは今の猛毒と同じメンバーなので、もう猛毒に換算してもいいのではと自分では思ってるんですけど」

OG 猛毒の不動メンバーによるプロジェクトなわけですが、どのような経緯があったんですか?

社長 「中2か中3の頃なんですけど、恐悪狂人団では怒りを、その怒りを歌でやってるのがもうひとつの猛毒。で、もうひとつバンドを組みたいなと思って。なぜかというと、なんかこう破壊が足りないと。で、そのバンドではもっと破壊的になろうと。なので活動はメンバーによる破壊行為をメインに置いてやってましたね。小便を水鉄砲に入れて客に噴射したりとか」

OG アハハハハ! 自前の尿を?

社長 「オール自前ですね。練習スタジオとかでやるライブで頻繁にやってましたね。ただ、そんななのにサウンドはなぜか前衛思考が入り始めて、ハードコアパンクなのにメタルパーカッションなんかを取り入れてみたりだとか」

OG メタルパーカッションですか!

社長 「といっても、一斗缶とかをいっぱい拾ってきて、それにマイクを突っ込んで、ディストーションとかで歪ませてビートを刻んでるという感じなんですけど」

OG アハハハハ!

社長 「一斗缶もメタルには変わりないですからね。まぁ、ノイバウテン(ドイツの実験的バンド)とか、今考えるとそんな感じですよね」

OG メタル・ジャンクをパーカッシヴに打ちまくる様はまさにその通りですね。しかし、中2でノイバウテン……、放尿ゲリラ同盟は早いですね!

社長 「早いというか、別の意味で速かったですね。ぶっちゃけS.O.B(日本におけるグラインドコアの元祖)よりも1曲の秒殺具合は速かったと思いますね。しかも、ハードコアっていったら英語で速くてって感じだったんですけど、自分は日本語でひとことふたことみたいな感じを狙ってたんですよ」

OG 今で言うファストコアに近い?

社長 「まさにそうですね! でも、なぜかそこから音を立てて崩れていって、なんか芸能人ネタになって、芸能人のネタをやるんだったら本人の声が欲しいな、そのほうがおもしろいなってことになって」

OG そこでサンプリングが導入されると。

社長 「サンプリングといっても、当時サンプラーなんて持ってるわけないですし、ラジカセでテレビを録音してそれをダビングで重ねていくという非常にめんどくさいことをしてましたね。で、そういうのが猛毒に色濃くプラスされていってという流れですね」

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OG では、猛毒のスタイルは放尿ゲリラ同盟があってこそ?

社長 「今気付きましたけど、まさにその通りですね」

OG 今気付きましたか(笑)

社長 「最初の頃の猛毒は楽器しか使ってなかったんですから、放尿ゲリラ同盟があってこそですね。ラジカセでのサンプリングの他にもいろいろな楽器を取り入れたり、楽器以外を楽器として使用したり、小便水鉄砲の乱射にしろ(笑)」

OG アハハハハ! 放尿ゲリラ同盟での活動は短い期間?

社長 「そうですね。テープくらいは一発出そうってなって、あとはライブを数回やって終わりですね。でも、今資料を見ると曲名が英語ばかりですねぇ」

OG そこはなんでなんですかね?

社長 「ドイツみたいなことをやりたかったんですよ、その頃のドイツはまだ東と西に別れてて、あのジャーマンな暗い感じを……、まぁ今考えるとドイツ語じゃないんですけど(笑)」

OG 英語ですね(笑)で、とにもかくにも猛毒に放尿ゲリラ同盟の要素がプラスされて、86年に猛毒名義で「それは秘密です」が発売されますが、これが猛毒のファーストということでいいんですよね?

社長 「一般的に猛毒のファーストは『石松』のソノシートと言われてますけど、自分がこの場できっちりさせます、この『それは秘密です』こそが猛毒のファーストです。曲数もこっちのほうがアルバムっぽいですしね」

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OG 全31曲入りですしね(笑)では、この「それは秘密です」を検証していきましょう。ちなみに、この頃はもうバカ社長名義なんですか?

社長 「どうなんだろう、『変態ギグ』はもう自分もテープを持っていないので、どういう名前を名乗っていたか覚えてないんですけど、この『それは秘密です』のときはたしかクンタキンテって名前でやってたんじゃないですかねぇ」

OG (「それは秘密です」のライナーノーツを見て)社長、「わめき散らしているバカ(VO):へのへのもへじ」になってますよ(笑)

社長 「アハハハハ! なんだよそれって感じですね(爆笑)」

OG 全然違うじゃないですか。では、あらためて「それは秘密です」の検証に入りますけど、レコーディングとかでの印象的なエピソードとかありますか?

社長 「レコーディングはしてないですね(キッパリ)」

OG してないんですか!

社長 「練習スタジオにテレコを置いて録音ボタンを押しただけです」

OG ステキです! 全31曲の曲名を見るに、まだこの頃は芸能人ネタの曲よりも、倫理的にタブーな問題を取り上げている曲のほうが多いですね。

社長 「そうですね、この頃はまだそっち系の曲も多くやってましたね」

OG そっち系の曲は曲名すらここには書けないので検証が難しいですね(苦笑)

社長 「この辺は絶対にダメでしょうね(苦笑)」

OG 世の中の反響はどうでしたか?

社長 「世の中っていうほど広く売ってはいなかったんですけど、雑誌のフールズメイトでちょこっと紹介されたりとか。当時、今みたいに流通がなかったんで、自主制作のものを置いてくれるお店にしか卸してませんでしたからね」

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OG バンド関係からは?

社長 「どうだったんだろうなぁ……、酷いなって(苦笑)自分でもそう思いますね、演奏は酷いし、歌詞も酷い、ただ斬新って部分、新しいって部分は自分でも思ってましたね。『それは秘密です』の頃はまだ全部が全部そうじゃないんですけど、芸能人をターゲットにしているハードコアなんて当時いなかったんで」

OG この当時、猛毒は社長のバンド活動のセカンドラインという認識だったんですか?

社長 「そうだったはずなんですけど、猛毒というバンドはこの辺りから勝手にひとり歩きを始めて、猛毒は当時都内でやってないですし、地元でやってただけなんですけど」

OG 89年に突如、猛毒の名前が全国区になります。

社長 「そうなんですよ、『石松』のソノシートでね」

小室哲哉、坂本龍一、そして猛毒…。最新テクノロジーが生んだ毒が吠える

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OG「石松」はボクも発売当時にゲットしましたよ、京都のユリナレコードで。

社長 「うわぁ、京都のユリナ!懐かしいですねぇ。そうなんですよ、この『石松』はもう殺害塩化ビニールなんですよね。ちゃんとレコーディングスタジオでレコーディングしましたし」

OG なぜ、そこまで本気スタイルで「石松」を作ろうと?

社長 「メンバーの間でガッツ石松のバカさ加減が流行ってたんですよ。で、ガッツ石松の曲を作ろうってことになって、ビートたけしのオールナイトニッポンでもガッツ石松のことをやっててそれの影響もあったんですかね、メンバー全員がガッツ石松に夢中になっちゃって、ソノシートでも出しちゃおうと勢いで(苦笑)」

OG で、出してみたら大反響と。

社長 「そうなんですよねぇ、とにかく初回プレスの1000枚はすぐに売り切れましたね。店に納品するとすぐになくなっちゃって、追加納品を繰り返した感じです。でも、当時はなんかこうギャグバンドみたいに取られる感じでしたねぇ、こっちは血相変えて本気でやってんのに」

OG ボクら地方の人間からすればギャグには聴こえませんでしたけどね。逆に関東のハードコアバンドってサンプリングとか入ってて進んでるなぁと感心してましたよ。

社長 「ありがとうございます。演奏に関してはメンバーそれぞれ好きな音楽が全然違うんですよ。だからいろんなことができるっていうのがあるんですけど、自分はとにかく今まで誰もやったことがないことをやりたかったんで、芸能人をターゲットにしてという感じでしたね」

OG 80年代はまだ全然こういうことやってもお叱りを受けるような時代じゃなかったですからね。

社長 「全然大丈夫でしたね。ぶっちゃけ、何をやっても平気なみたいな時代でしたし」

OG 「石松」に入っている堺正章氏をターゲットにした「マチャアキ海を行く」なんて、今やったら完全にアウトでしょうね(苦笑)

社長 「マチャアキなんて絶対ダメですよ! 少し前の●●●を見たらわかるでしょう(即答)」

OGアハハハハ! 最近やっとプチ復活してますけどね。この辺のサンプリングもテレコですか?

社長 「そうですね。ビデオで録画したものをビデオからラインを引いてテレコに繋げて、それで録音して、一時停止と録音を繰り返しながら、いわゆるサンプリングのような感じで音を重ねていくという地道な作業を延々とやるという」

OG 89年当時でもちょっとしたサンプラーってなかったでしたっけ?

社長 「あるにはあったんですけど、長い時間サンプリングできるのはまだ売ってなくて、ずっとテレコでやってたんですけど、さすがにめんどくさくなって、ちゃんとしたものを買おうってことになって、akaiのサンプラー『MPC60』っていうのを猛毒に導入するんですよ」

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OG おぉ! とうとうサンプラー導入ですか!!

社長 「MPC60ってパッドタイプのサンプラーなんですけど、当時は小室哲哉とか坂本龍一とかしか持ってなかったんですよ」

OG 小室哲哉、坂本龍一ときて、そしてバカ社長ですか!

社長 「スゴいでしょ! しかも高いんですよ、定価480,000円ですから(苦笑)」

OG た、高けぇ! しかも当時の48万円ってさらにめちゃくちゃ高いじゃないですか!!

社長 「めちゃめちゃ高いですけど、当時のサンプラーの相場はそのくらいが普通だったんですよ。このMPC60はかなり長い時間サンプリングができたんで、飛躍的に作業が楽になりましたね」

OG 原始時代から現代にいきなりきたみたいなもんですしね。

社長 「ただ、小室哲哉とか坂本龍一なんかは、高価なサンプラーでギターの音とかそういうのをサンプリングして曲を作ってたんでしょうけど、自分は『このパッドはガッツ石松で、ここのパッドは松鶴家 千とせで』とか、芸能人の声を一生懸命にパッドにサンプリングしてるという(笑)」

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OG アハハハハ!(爆笑)

社長 「完全に間違ったサンプラーの使い方をしてましたね」

OG いやいやいや、全然正解ですよ!

社長 「そこからハードコアのバンド演奏にサンプリングをぶち込んでいくという手法と、テクノ系の曲を作って、そこにいかりや長介の声でリズムを録って1曲作るとか、そういうスタイルを考えつくわけですよ」

OG この時期の猛毒は今で言うナードコアテクノ(ナード=ヲタク)の原型ともいわれてますしね。

社長 「電気グルーヴとか、ナードコアの連中も猛毒からの影響だって、声ネタとかをかますやり方が流行った時、そういう声はよく耳にしましたね」

OG 知らない間にその辺のジャンルの先駆者のようになっていたと。

社長 「そうですね。この辺も自分たちがやってた流れみたいですね」

OG そんな「石松」を社長自身があらためて聴く……ことはないと思うんですけど、作品としてどうですか?

社長 「いやぁ、正直酷い演奏ですね。でも、それがかえってターゲットにしている芸能人をバカにしてる様な味になっているのかなと。演奏の酷さが良い相乗効果を生んでいると思いますね。もちろん、バカになんて決してしていないんですけど(苦笑)」

OG 愛ですもんね(笑)そして、この「石松」と同じ89年5月に「グレイト猛毒ヒッツ」というテープも発売されます。

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社長 「これはどうなんですかねぇ……、マジマジ見ているとあまり公にしたくないという気持ちが前に前に出てきます」

OG でも、再発CDなんかも出ちゃってますしね(笑) ではこの作品もあらためてひも解いていきたいと思うのですが、やはり特筆すべきは「GUTS DEATH(以下、ガッツDEATH)」ですね。

社長 「そうなんですよ、この『ガッツDEATH』なんですけど、今回どうしても言いたいことがあるんですよ」

OGどうぞどうぞ! ぶちまけてください。

社長 「これは絶対に言いたかったんですけど、今じゃ日本中“です”をDEATHにしてるじゃないですか。 あれの元祖は自分なんですよ!」

OG そうなんですか! 今では普通に常用語になっているあの“DEATH”の発端は猛毒の「ガッツDEATH」?

社長 「その通りです。ガッツって内臓(はらわた)って意味もあって、そこにDEATHも加えてやってたんですよ。『サザエDEATH』も『波平DEATH』もそうですよ。でね、自分は当時オリコンとか、スーパー写真塾で連載を持ってたんですけど、原稿は“です”を全部DEATH表記にしてやっていて、連載以外の記事でも片っ端からDEATH表記にしてたんですよ」

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OG 何がそこまで社長を動かしたんですか?

社長 「流行らせたかったんですよ(即答)」

OG アハハハハ! じゃあ見事に流行ったというか、それ以上なんで良かったじゃないですか。

社長 「著作権みたいなものをアレしておけばよかったですかなぇ……」

OG DEATHは普通に言葉なんで難しいかもしれないですねぇ。

社長 「そっかぁ……、自分の連載を見たオリコンスタイル(当時はオリコンウィークリー)の編集長なんかや、周りの人間が挙ってDEATHを使い始めて、あちこちの雑誌に飛び火して、知らない間にウイルス感染がとんでもないことになって、こんなことになってしまって」

OG やっぱりなんかこう悔しい気持ちとかあるんですか?

社長 「自分のことを知らない人間が平気でDEATHを使ってるのを見ると、かなりイラっときますね。でもまぁホントに、こんなに浸透するとは思わなかったですね、とにかくアレのもとは『ガッツDEATH』なんですよ」

〜俺のパンツは四次元ポケット〜。超名作の誕生はある日突然に……。

OG話を元に戻しまして「グレイト猛毒ヒッツ」ですが、このアルバムから芸能人をターゲットにした曲がググイと増えてますね。

社長 「もう大半を占めてますね」

OG この「西城秀樹は1個しかねぇ!」って曲は?

社長 「これはギリギリOKですかね、愛犬に●●を1個食われたって話をですね……」

OG (さえぎって)全然ダメですね。うーん……「鉄人」もダメかなぁ。

社長 「ダメでしょうねぇ、衣笠(祥雄)がいかに鉄人かを歌っただけなんですけど、テレビでやったときも“猿”の部分にピー音が入りましたね」

OG あぁ(苦笑)……、この「クロードチアリ」は全然大丈夫ですね!

社長 「その曲に関しては名前を連呼してるだけですから大丈夫だと思いますよ(笑)レッツゴー三匹をターゲットにした『長作』も問題ないですね」

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OG レッツゴー三匹の長作〜♪ すぐに歌をうたうぜ〜♪ うん、まったく問題ないですね。

社長 「これはヒゲを剃ってくれという自分なりのメッセージですからね」

OG アハハハハ! この「アゴ勇」はどういった意味なのでしょうか? アゴ勇の他に芸能人の名前が羅列しているだけの歌詞ですが、別に“いさむ”繋がりじゃなく、富永一郎やら大川栄作やらポール牧やらと、何か深い関連性でも?

社長 「これはですね、各人単発でやりたかったんですけど、余白がなかったんで全部まとめちゃったって、ただそれだけですね」

OG アハハハハ!

社長 「抱き合わせですね、とりあえず名前言っとけみたいな。じゃあこの『E・H・エリック』とかはどうですかね?」

OG (歌詞を見て)倫理的にダメですね(即答)

社長 「でしょうね(苦笑)この『マドラス』なんて、今やっちゃったら……」

OG 岡田真澄の息子を見かけたら……、今この曲をやっちゃったら脅迫で確実に逮捕されますね。

社長 「ですよね(苦笑)今は絶対ダメなんだろうなぁ」

OG ダメですね。芸能人をターゲットにした曲以外の曲も数曲は言っていますけど、この「サウジアラビア」はいいですよね。「石油しかねーくせに!」ってとこで終わらせてるのがなんとも深い。

社長 「これは初期の頃の感じを踏襲している曲ですね、この頃はまだこういう曲も猛毒にはあったんですけど、これの直後あたりから、過激な曲は淘汰されて、おかしくなってしまうんですよね(苦笑)」

OG 「グレイト猛毒ヒッツ」の頃はまだ何かを保っていた?

社長 「そうですね。もちろんライブとかじゃそういうのもちゃんと歌ってましたけど、猛毒としては完全に路線が定まりましたね」

OG なるほど。では、ここでの検証のまとめなんですけど、『グレイト猛毒ヒッツ』がセカンドアルバムってことで問題はないですか?

社長 「そういうことになりますね、『グレイト猛毒ヒッツ』がセカンドアルバムということで了解です。いやぁ、自分でも20年以上あやふやだった部分が透明になっていくので気分がいいですよ」

OG ミュージシャンなんですから、どれがファーストでどれがセカンドでとかぐらいは把握しときましょうよ(笑)では、続いてこれですね、90年5月発売、超名作の声が高く、ボクも猛毒の中で大好きな「16文」です。丁度20年前になりますね。

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社長 「そうなりますねぇ、これは今で言うマキシシングルになるんですかね、発売したのは丁度、勝新太郎が例のパンツの事件で捕まったときですね」

OG 名曲「座頭一」も収録されていますね。つまり、ハードコアでもって勝新の事件に即座に反応し、メッセージを送った?

社長 「えぇ、噛み付きましたね(笑)」

OG アハハハハ! なんせ歌詞が〜オレのパンツは四次元ポケット〜♪なんでもかんでもたくさんでてくる〜♪ですもんね(笑)

社長 「真剣使ってもいいじゃないか!ってねぇ。ミディアムテンポでコーラス重視、秒殺ではない感じが当時としては異色だったかもしれないですね」

OG 千斬り、輪斬り、微塵斬り、好きな言葉はこれっきり!ってサビが勝新の男を的確に現してて、最高にいかしてますよね。

社長 「そういう感じで猛毒のことを言われると、なんだかどうしていいかわからなくなりますね(苦笑)でもまぁ、「16文」もかなり売れましたねぇ、たいした曲も入ってないのに」

OG 名曲揃いじゃないですか! ジャイアント馬場をターゲットにした「16文」なんて、ナードコアテクノの見本のような曲ですし。

社長 「風呂場で転んでんじゃねーよ!って叫んでるだけですけどね(苦笑)」

OG ジャイアンツ時代の……ねぇ(苦笑)この「16文」、「座頭一」というおもいきりタイムリーな曲も入り、しかもジャケも座頭一をこねくりまわしたアートワークになっているわけですけど、そろそろ怒られたりは?

社長 「この頃もまったくそういうのはなかったですね。全然大丈夫でした。ただ、先ほど話をした『石松』では、ガッツ石松自身が聴いて、ものスゴく怒ってたっていうのは耳にしましたね」

OG えぇ!ホントですか!?

社長 「はい。ファンが何を思ったか『石松』をガッツ石松のところに送りつけたそうなんですよ(苦笑)」

OG アハハハハ! 余計なことするなぁ。

社長 「聴いたのかなぁ、そりゃ聴くでしょうねぇ。自分としてはなんで怒るのかと、好きだからこその結果なのになぁと。ただ、怒ってたってだけで、別に電話がかかってくるとか、そういうのはなかったですけどね」

OG きっと激怒してたんでしょうけど、だからってそれに対してどうのこうのするというプロセスみたいなものが存在しなかった時代だったんでしょうね。でも、『石松』から数年後に、はなわとかがガッツ石松の歌を歌ってたじゃないですか、やり口は同じですよね?

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社長 「そうなんですよ! はなわなんてまさにやってることは猛毒の流れでしょ。自分たちと違うところは、本人にペコペコして仲良くなって作るってだけ。聞くところによると、はなわは田舎にいた頃、猛毒しかり、パンクとかインディーズのそういうのを聴きまくってたらしいですからね」

OG ズバリ言ってズルいですよね。

社長 「そう、やってることはズルい。ホント、自分たちは何かこういつもそうなんですよ。自分たちが全然前にやっちゃってることが、数年後にオブラートに包まれた形で誰かが商品化して、それが一般に売れるっていう(苦笑)」

OG 一般に売れるにはオブラートが必要だと?

社長 「そう、売れるにはオブラートが必要なんですよ。でも、オブラートなんて汚いですよ。自分にはそういうのはないですね」

OG そんなもんあったら社長の魅力がなくなっちゃいますよ! そうそう、社長の名前がこの「16文」でクンタキンテとクレジットされています。

社長 「ホントだ! じゃあ、自分の名前が90年初頭はクンタキンテだったということがここで明確になりましたね!」

OG なってしまいましたね(笑)ではあらためて、この「16文」について?

社長 「うーん、曲としてはですね、サンプリング具合に歌詞具合、演奏具合にコーラス具合、いい感じかなと。90年なんで結成から約5年ですか、放尿ゲリラ同盟のニュアンスがいい感じにミックスされていて、哀愁的なのもメロディがあるのもちゃんとできるんだぞみたいなのは、この当時思ってたことですね」

OG いやぁ、素晴らしいですね!

社長 「いやいや、酷いですよ(笑)」

印刷屋から総スカン…。猛毒に冒された創作物は海を超え、大陸へ

OG丁度この80年代後期〜90年代初頭頃はイカ天なんかが盛り上がり始めて、世の中は某雑誌が仕掛けたビートパンクなる青春パンクを中心とするバンドブームがとにかくスゴかったわけですけど、そういうのって当時どう思われてました?

社長 「イカ天ねぇ……、番組ができたとき、別のバンドで仕込みで出演してくれって声が最初にかかったんですよ、1回目の放送に出演してくれって」

OG そうだったんですか!

社長 「もちろん断りましたけどね。ただ、ああいうブームがあってやりにくいみたいなことを言う人はいましたけど、自分はそうは思わなかったですね。逆に、自分たちのオリジナリティが出せるんで、自分たちは自分たちって感じでしたね」

OG 最高です。で、ここから「座頭一 リミックス」や「四日市ぜんそくVS猛毒85」などリリースラッシュになるわけですけど。

社長 「勢い余って惰性で作っちゃったと思うんですけど、その辺のはもうまったく記憶にないですね」

OG 新たに作品を作ったという覚えはない?

社長 「ないですね(キッパリ)」

OGアハハハハ!

社長 「ホント、なんなんだろうなこれ? (笑)」

OG ではこのまま続けましょう(笑)92年7月、とうとうこの問題作がリリースされます。

社長 「でましたねぇ……、ついに(苦笑)」

OG 「これで終わりだと思ったら大間違いだ!!」奇跡の2枚組みCDです。この作品がサードアルバムにあたるという見解で問題ないですか?

ザ・クレイジーSKB

社長 「ですね、これが猛毒のサードアルバムであるということをここで決定します」

OG ありがとうござます。しかしまぁ、とんでもないジャケットですね……。

社長 「実はですね、今日の取材のためにいろいろと探してたらこんなものがでてきたんですよ。『これで終わりだと思ったら大間違いだ!!』のジャケの原盤です」

OG うわぁー!! これはスゴいですね。

社長 「これを印刷屋に回したんですよ。まぁこれ、ビートルズのジャケの上に写真を切り貼りしただけなんですけどね」

OG ホントだ、これ「Sgt Pepper's Lonely Hearts Club Band」じゃないですか(笑)

社長 「これ韓国に1回行って、日本に戻ってきてますからね(笑)」

OG なんでまた韓国に?

社長 「日本じゃどこも印刷もプレスもしてくれなかったんですよ。で、どうしようかってなって、しょうがないから韓国でジャケも盤も作って」

OG 日本じゃ肖像権やら版権うんぬんでダメだと……、まぁ見るからにダメでしょうね(笑)

社長 「しかも写真の下はビートルズですからね(笑)肖像権に関してもひとりひとりから訴えられたらどうなるんだって話ですし」

OG 首をくくるしかないですね。

社長 「そうなんですよ、なのでこの当時のジャケでの再発は今は絶対に無理ですね。というか、このジャケを公に出すということも危ないでしょうし……。ただ、10年前に再発したんですけど、もちろん違うジャケで出したんですが、こういう形で発売されたんですよ」

OG (再発ジャケを見て)これは絶対にダメでしょ! むしろ危険度はアップしたんでは!?

社長 「今はもうないんですけど、郷ひろみの顔がここまでフルカラーで面だしされて、これが店頭に並んでたわけですから、ホントに恐ろしい話ですよね(苦笑)」

OG ひとごとみたいに言ってますけど、決めたのは社長でしょ?

ザ・クレイジーSKB

社長 「今なら速攻で圧力がきますよね……、これは相当危険だなぁ。悪意に満ちてますもん」

OG アハハハハ!

社長 「今だったらこんなこと絶対にやれないですよ! もうこの当時って自分の中で何か麻痺してたんでしょうね。だって、92年のオリジナル発売のときですら、このデザインはさすがにヤバいと思ってモノクロで中に使ったくらいなのに、その10年後に表一(表紙)しかもフルカラーで使ってますからね」

OG 恐ろしいなぁ……。とにかく2枚組で全79曲という大作なわけですけど、思い入れのある曲って?

社長 「これは難しいですね、全部そうですし……、とにかく自分たちで演奏してないものもあるんですよ『はたらくくるま』なんて、カラオケによってたかってデタラメを歌っただけとか(笑)あと、カラオケがないやつはボイスイレーザーってのを使ってボーカルを消して、その上からまたデタラメを入れる手法が出てきましたね」

OG また新しいというか、ギリギリアウトな線ですねぇ。でも、当時のボイスイレーザーってめちゃくちゃ高くないですか?

社長 「めちゃくちゃ高かったですよ! 」

OG 猛毒って何気にお金かけてますよね?

社長 「いやもうホントに、猛毒はもうイヤになるくらいお金がかかってたんですよ。レコーディングひとつにしても、ちゃんとスタジオを押さえるんですけど、そのスタジオで曲をね、その場で作るんですよ。で、できたら録るみたいな」

OG 練習スタジオで作ってからでいいじゃないですか?

社長 「練習スタジオで曲を作ったり、ましてや練習したりなんてこれまで1度もないんですよ」

OG ないんですか?

社長 「ないですね。でね、レコーディングで息詰まったら、ゲーセン行ったり飯を食いにいったり、でもその間もレコーディングスタジオのお金は発生してるわけですよ。もうドンドン発生するわけですよ。その支払いってぶっちゃけ自分じゃないですか(苦笑)」

OG レーベルの社長でもありますからね(苦笑)

社長 「猛毒は今までそういうのが何度も繰り返されてきているわけですよ。なのでレコーディングは毎回何百時間とかになっちゃって、スタジオ代も毎回確実に100万超えしますからね」

OG ひゃ、100万超え!

社長 「超えてますねぇ……。なのでお金がもったいないからもう勘弁してくれって、ちゃんとやろうよ!って言って、そういうのは少し減りましたけどねぇ」

ザ・クレイジーSKB

OG 少しですか(笑)

社長 「でも、いいこともあるんですけどね。そうやって遊んでるときに起きた事件がそのまま歌になっていることもあるんですよ」

OG ただでは転ばないと! このアルバムではどの曲が?

社長 「この『横浜ビブレ Mottaの奥山』って曲は、これはレコーディング中にスパゲッティを食べに行って、そこで起きたことを曲にして、飯を食い終えた数分後に録ったという(笑)」

OG アハハハハ! まさかこの曲名、ホントにこの店があって、奥山ってのは店員ですか?

社長 「その通りです(笑)ブックレットにこの曲の歌詞がないので自分が何を歌ったか自信がないのですが、とにかく変な店員の悪口だと思います」

OG リアル過ぎますね。

社長 「ですね。とにかくこのアルバムはそういうのも含めて色んな実験をぶち込んでますね。例えば『サザエDEATH』や『波平DEATH』に関しても、サザエさんの声『サザエです』をサンプリング、来週の予告での波平の『波平です』をサンプリングしてボーカルさせてるだけです」

OG サザエさんの予告を毎回サンプリングしてるんですか?

社長 「何ヶ月にわたって、そのへんは全部コンプリートしていますね。サザエさんに限らず、番組のビデオに関してももうおびただしい数ありますし、そこからお宝声を小出しにして出すって言う感じ、ドリフターズに関しては後楽園球場3個分じゃ足りないくらいありますね」

OG 敬愛するドリフにも?

社長 「ドリフに関してはディスるとかじゃなくて、ドリフの曲をカヴァーするというか、ボイスイレーザーで声を消してその上から自分たちで歌い直しているんですよ」

OG 完璧なオマージュですね。

社長 「ですね。まぁ要はカラオケがないから自分たちでカラオケを勝手に作って、それで歌ってCDにしてしまったという。もうこれは自分では愛のリスペクトだと思ってますね」

OG アウトかセーフかはわかりませんが、たしかにリスペクトの究極系ですね。他にも、このアルバムにはシリーズを感じさせる曲が多いですね。「ケツの穴」シリーズとか。

社長 「かなりふんだんに入れてますね。『ケツの穴』は、ケツの穴という言葉が持つ響きとアナーキー性がパンクだなと思って、そこに坂上二郎や冠二郎、とにかく“二郎”という名を持つ人間とを繋げたという感じですね(笑)」

OG たしかにパンクですね(笑)あと、このアルバム以前にターゲットにした方々が再登場して、歌詞が長くなっているものもありますね。

社長 「丹古母鬼馬二とかその辺ですね。これはもうちゃんと形にして残しておかないといけないと思ったんですよ。短い歌詞でまとめるような、そんな安っぽい人物じゃないという観点で(笑)」

ザ・クレイジーSKB

OG こんな扱いじゃダメだ、もう一度再確認、再構築しようと(笑)

社長 「でも、クロードチアリだけはまったく変ってないですけどね」

OG アハハハハ!

社長 「演奏し直しただけですね。あと、これはやはり問題ですねぇ、『H・I・R・O・M・I ♥』」

OG 歌詞に関しては問題ないと思うんですけど、とにかく絶対にダメですね。

社長 「これに関してもですね、郷ひろみのものまねをしている若人あきらのものまねをして歌っているつもりなんですけど、なんかよくわかんない感じになってしまって、もう違うことになってるという」

OG 曲自体は完璧な仕上がりだと思うんですけど、世にはというか、公にできない曲ですねぇ(苦笑)あと、アルバムの初頭を飾っている「ムツゴロウ」に関しては脱帽ですよ。

社長 「どの辺りがですか?」

OG この当時って、まだムツゴロウのブラック&キラーな面ってまったく公になってなかったじゃないですか。動物好きのおじさんっていう売りが専攻していて。

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社長 「はいはいはい」

OG OGでもインタビューしてるんですけど、本当の姿はスゴいんですよ。動物なんてキライだって公言してますからね。元王国の方々の声もけっこうなものですし。そういうのを当時に見抜いてたってスゴいですよ!

社長 「その辺は芸能人ウォッチャーなんでね。一度、殺害塩化ビニールのイベントに呼ぼうと思ってコンタクトを取ったことがあるんですけど、見事に『話にならん!』と門前払いでしたね(苦笑)」

OG 理由は?

社長 「ギャラですね(キッパリ)」

OG あちゃー(苦笑)デイブ・スペクターもターゲットにされてますが、ひとこと「●●」!と、痛烈な歌詞ですが?

社長 「これも本人に伝わってるらしいんですよ、かなり親しい人からの情報なので確かだと思いますけど、特に苦情とか何もないですね。でも、これも全てリスペクトからですから、猛毒に関わっている人は全部」

OG でも、この方の歌詞にはリスペクト感は微塵にも感じないですけどね(苦笑)

社長 「あぁ、清川虹子……。ここにはまったくないですね(キッパリ)」

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OG「ラビット関根」にはビンビンにリスペクトを感じますね!!

社長 「そうそう、これなんですけど、なんでもラビットの娘が本人に聴かせたっていうんですよ。で、本人は喜んだって。ラビットの娘っていうと麻理しかいないですよね?」

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OG いないですね。

社長 「ってことは、麻理が猛毒のCDを持っていたということになりますよね。麻理が猛毒を買って、ラビットに聴かせたと。それって、麻理スゴくないですか?」

OG 成海璃子といい関根麻理といい、意外な女の子がこっち側の住人なんですね。

社長 「あぁ、その成海璃子の話って聞いたことありますよ。でも、成海璃子ってピンとこなかったんですけど」

OG 最近売れ出してる新進気鋭の女優さんですね。かなりの清純派美少女なんですけど、『メレンゲの気持ち』(日本テレビ系)で自室が公開されて、CD棚に置いてあったのが「奇形児」「あぶらだこ」「猛毒」「INU」「スターリン」「村八分」などなど(笑)とにもかくにも、この「これで終わりだと思ったら大間違いだ!!」なわけですけど、ジャケからも心意気が伝わってくる大作ですね!

社長 「そうですね。こんなこと言うのは恥ずかしいんですけど、けっこうこの当時、自主制作というかインディーというか、とにかくそこから日本のロックを変えてやるという思いでやってましたね」

OG 社長にもそういうのってあったんですか!

社長 「意外でしょうけど、ありましたね。なんかこう愛とかなんだのって、そういうイカ天みたいな流れとか、バンドブームとか、そういうのを全部ね、変化球を投げてぶち壊したかったんですよ、ただあまりに変化球過ぎたのか受けてくれるキャッチャーがいなかったという」

OG アハハハハ!(笑)

社長 「でも、これは売れるのはホントに早かったですね。取り上げてくれた電気グルーヴのおかげな部分もありますけど、あっという間に初回を売り切って、再プレスの連発でしたね!」

OG オリコンのインディーズチャートの月間インディーズチャートで2ヶ月連続1位ですもんね。

社長 「そうなんですよ、それで黒夢の記録をも阻止しましたからね!」

OG 黒夢の記録を阻止!? それは?

社長 「黒夢って出すアルバムが必ず1位なんですよ。で、猛毒が2ヶ月連続で1位ってのをやっちゃったばっかりに、黒夢にとうとう1位が取れなかったアルバムが出ちゃったんですよね(笑)」

OG それは業界騒然でしょうね。

社長 「誰だこの漢字2文字のバンドは、猛毒!? って感じですよ。奇しくも黒夢もそうだし、猛毒と黒夢、漢字2文字対決!」

OG 猛毒に黒夢って、文言だけで見たらかなりドロドロした対決ですね。そして、その対決を見事征したと。

社長 「アハハハハ! 勝ちましたね」

ザ・クレイジーSKB

OG 丁度この頃ですよね、殺害サミットが渋谷LA MAMAで始まって、正式オリジナルメンバーでの猛毒が都内で初のライブをするのって?

社長 「そうですね。92年の8月にラママで殺害サミットが始まって、そこで正式オリジナルメンバーの猛毒が都内初ですね」

OG 真夏の夜の肝試し超ウルトラフェスティバル「殺害サミット92 ゲテモノ大行進&猛毒CD発売OR発禁記念ギグ」というとんでもないネーミングのイベントが開催されます。

社長 「殺害所属のバンドがいくつかと、ゲストコメンテーターに石野卓球とピエール瀧、ゲストに林家ぺー&パー子という、まぁ、所属のバンドを集めてなんかやれないかなと思って始めた身内で固めたイベントなんですけどね(苦笑)」

OG けっこう話題になりましたよね!

社長 「そうなんですよ。海外から取材が来たりとか、スカパーで放送されたりとか、深津絵里の音楽番組みたいので紹介されたりとか、なんだかいろいろ勝手にひとり歩きをしてましたね」

OG深津絵里が猛毒を紹介したんですか!

社長 「まぁ『こんなイベントがありました』程度だと思うんですけど、聞くところによるとライブは中継とかされたみたいなんですけど、深津絵里は猛毒には『ペーさん大変そうですねぇ』としか触れてなかったですね」

OG 「大変そうですねぇ」って(笑)この日はなにかしでかさなかったんですか?

社長 「猛毒ではなく、恐悪狂人団のほうでドラムセットを燃やしましたね(さらりと)」

OG ドラムを燃やしちゃいましたか(苦笑)

社長 「でも、後のことを考えるとこの日のは全然甘いですし、子供だましですよ。ちょこっと燃えたくらいですから。殺害サミットはこの日が始まりですね、夏はラママで殺害サミットっていうのがその当時からの定番になるんですけど、10回くらいやったかな、最終的には閉め出されるんですけどね」

OG いったい何をしたんですか?

社長 「それまでに始末書を何回か書かされて『もうしません』っていう誓約書みたいなのを3回書いて、でもまた約束を破ってしまい(苦笑)ラママの火災警報機ってそのとき壊れてたんですけど、壊れているはずなのにそのときなぜか鳴っちゃって、ラママが入ってるマンション全体にも警報が鳴って、住人がパジャマ姿とかで出てきちゃって、その筋の方なんかも出てきちゃってそりゃもう大変なことになって」

OG あちゃー……。で、出入り禁止?

社長 「そうですね。でも、またラママでやりたいなって思って、もうほとぼりも冷めただろうと思って去年電話してみたら、やっぱりダメでしたね。ダメなものはダメだと」

OG しょうがないですね。でも、もしそのときにOKが出てやれてたとしたら、やりますよね?

社長 「100%やりますね(即答)」

究極のリスペクトの形。猛毒がいきつくところに、ガッツ石松は必ず存在する

OGアハハハハ! さすがです。では、次に進みたいと思いますが、「国語算数理科社会」これは「これで終わりだと思ったら大間違いだ!!」と同時発売でリリースされてますけど、5曲入りということはシングル?

社長 「シングルカットと思ってもらっていいですね。やはり79曲もあったらシングルカットしなきゃダメでしょう」

ザ・クレイジーSKB

OG でも、これ「これで終わりだと思ったら大間違いだ!!」とまったく曲がかぶってないですが、何をシングルカットされたんですか?

社長 「え!? ホントですか? (ブックレットを見て)うわぁホントだ、1曲もかぶってないですね」

OG ってことは、全5曲が新曲なわけですし、これもマキシですね?

社長 「そうなりますね、ではサードマキシはこの『国語算数理科社会』ということをここで決めましょう(笑)」

OG ホントに良かったですね(笑)さてさて、この「国語算数理科社会」といえば「サイバー長介」は素通りできない曲だと思うのですが?

社長 「そうですね、このマキシは猛毒のテクノ的アプローチ『サイバー長介』をメインに打ち出してみた実験作であり自信作ですね」

OG さっきまでシングルカットとか言ってたじゃないですか(笑)でも、この「サイバー長介」はテクノ的観点でも秀逸ですね!

社長 「まず、ヴォーカルが入っていない、全編がいかりや長介の声だけで最後までいくという。まさに今で言うナードコアテクノの先駆け的な曲ですね」

OG 「窓の外はガッツ石松」という名曲も収録されてますね!

社長 「ですね。ガッツ石松に関しては全ての作品になんらかの曲が入ってますし、そこは守りたかったラインだったんでしょうね」

OG 85年結成当時からの愛なわけですが、なぜ猛毒のハートをガッツ石松は離さないんでしょうか?

社長 「ガッツブームが自分たちの中で終わらないというのが理由ですね。自分たちの中でも、猛毒=ガッツ石松と思うところがありましたし、ガッツ石松に関してはこの後も続きますし、猛毒がいきつくところまで、ガッツ石松はそばにいるという感じですね」

OG 素晴らしい愛ですね。この辺りからですかね、猛毒が社長がやっているバンドのセカンドライン的な存在じゃなく、本筋のひとつになっていくのは?

社長 「その通りですね。この辺りから猛毒の名前はブランド化していたというか、恐悪狂人団とかハイテクもやってましたけど、猛毒は猛毒で本職と思ってやってましたね!」

ザ・クレイジーSKB

OG そして、92年の11月、狂乱ライブを収録と銘打たれたライブアルバム「寄席若竹の奇蹟」がリリースされますが、三遊亭圓楽 (5代目) が東京都江東区東陽町に自費で作った寄席「若竹」でのライブとありますが、これはホントですか?

社長 「ウソに決まってるじゃないですか(笑)」

OG ですよね(苦笑)

社長 「猛毒が『若竹』でライブをやったという設定でスタジオでレコーディングした……、したかな?」

OG 覚えてないんですか?

社長 「これ、レコーディングなんてしてないかもしれない。以前取った曲をミックスして出しちゃったという可能性が大ですね」

OG アハハハハ!

社長 「ジャケットの笑点のカレンダーをまんま切り抜いて、客の背中にちょこんと猛毒って貼っただけですからね」

OG 絶対にやっちゃいけないパターンですね。

社長 「自分も心からそう思いますね。でも、たしか圓楽が曲と曲のあいだに何かちゃちゃを入れるんですけど、あれ!? 入れてたかなぁ……、ホントこれに関しては何も覚えてないですね(苦笑)」

OG ミュージシャンにそんなアルバムってあるんですか?

社長 「アハハハハ! 自分はけっこうな数そういうのがありますね(笑)」

OG なんで出したんですか?

社長 「そこもまるで覚えてないですね。だからといって、これを再検証すべくひも解いたり、聴き直す必要もないと今自分は判断してますね」

OG 自らブート(海賊版)を作ったみたいなもんじゃないですか!

社長 「ブートのベストみたいな感覚ですかね(笑)」

ザ・クレイジーSKB

OG まぁ、セルフブートって斬新っちゃあ斬新ですけどね。で、同じ92年の12月暮れに「全日本殺害最凶ゲテモノ王座リーグ戦」という2枚組CDでのレーベル所属バンドベストのような作品がリリースされますが、ここに猛毒は、このCDでしか聴けない曲を1曲提供してますね。

社長 「そんなのよくご存知ですね。その通りです、『なごや』って曲を入れてるんですけど、この曲はこの『全日本殺害最凶ゲテモノ王座リーグ戦』でしか聴くことができないですね」

OG 「なごや」は猛毒の中でも名曲とされています。

社長 「名古屋章をターゲットにした曲なんですけど〜お前は名古屋章か! ●●●で●んじゃうぞ!〜♪というシャレが効いた曲なんですけど」

OG まったくシャレになってないですよ!

社長 「曲としては『座頭一』系の聴きやすい曲で、ミディアムテンポでコーラスありで、しかも『座頭一』にない要素として、自分の歌う歌詞に名古屋章の本人の声がちゃんとそれに答えるという感じで」

OG スゴいですね! 陣内智則とか最近のピン芸人がよくやるような手法をその当時からやってたんですね!!

社長 「今思えば早いですよね。この曲は是非、聴いてほしいですね」

OG このCDでしか聴けないってのもレア度が高くていい感じですね! そして、93年を迎えまして、93年5月に大問題作「超大物X」がリリースされます。まず目を引くのはジャケットですよね!

ザ・クレイジーSKB

社長 「特色3色を使ったド派手なジャケで、この銀の部分をこすると●●●●が出てくるという」

OG たしかに大物ですね!このジャケを削ると何かが出てくるみたいなのって今もやってるとこないんじゃないですかね?

社長 「誰もやってないと思いますよ。これをやってくれる業者がこれまたどこにもなくて大変だったんですよ。まだネットとかないですから、もう電話しまくって、1回印刷した上からこのこするところを付けるわけですし、違うところに回されて。しかも、この下地の印刷すらどこからも断られて(苦笑)」

OG 別にマズいところってないじゃないですか?

社長 「それがあるんですよ。ここに『WE LOVE江夏豊』って書いてあるでしょ、これがマズかったみたいで(苦笑)」

OG あぁー、たしかこの当時トンピシャでいろいろ問題ありましたもんね(苦笑)

社長 「だからって江夏の歌は入ってないんですけどね(笑)でも、これも売れましたねぇ。初回で4000枚刷ったんですけど、一瞬でなくなりましたね。しかも1枚買ったら銀のところを削るでしょ、削ってないのも欲しいということでひとり2枚買わせようという作戦で」

OG アハハハハ! でも4000枚が一瞬ではけるってスゴいですよ、殺害のドル箱バンドじゃないですか!!

社長 「その分、レコーディングとこういったジャケの制作費で全て飛んでいくんですけどね(泣)」

OG これ、高そうですもんね。曲の方も評価が高いシングルですよね!特にこのタイトル曲にもなっている「超大物X」、なんと次回作の「続超大物X」に続くというものスゴい手法(笑)

社長 「曲を使って次回作へ続かせるなんてのも誰もやってなかったですしね。まぁ、やる意味がないんでしょうけど」

OG たしかに。ヘッドフォンで聴くと隠れた色んな音が聴けるっていうのも遊び心があっていいですね!

ザ・クレイジーSKB

社長 「これ、ホントに入ってますからね。是非聴いてほしいですね!」

OG まぁ、公にするにはマズい曲も入ってますけどね、3曲目は特に(苦笑)

社長 「うーん、今のご時世じゃ絶対ダメでしょうね。でも、こういうものをダメと言う世界ってどうかと思いますけどね」

OG 本人たちはきっと普通に扱ってほしいと思っているはずですし、そういう偽善的なヒューマニズムが彼らの生活を縛り付けている感は否めないですからね。

社長 「その通りですね、自分も別にバカにしてターゲットにしているわけじゃないですから、根底にあるのはリスペクトなんですよ」

OG 素晴らしいと思います。あと、この「作文コンクール」って曲、これはポエトリーリーディングなんですか?

社長 「自分の小学校のときの同級生の作文ですね。そのまま読んでるだけという(笑)」

OG なぜこの作文を?

社長 「アホアホだからです(即答)」

OG アハハハハ! 小学校の同級生の作文を朗読したものをそのままCD化ってとんでもないですね!!

社長 「いやぁ、ホントに酷いですね……」

これぞ究極の赤字覚悟!!完璧主義の向こう側にこそ真実の毒は存在する

OG最続けて、93年8月、これまた猛毒史上最大の問題作「湘南〜おまえはどこのワカメじゃ!?」がリリースされます。特筆すべきは限定の3Dジャケットですね!!

社長 「これをやりたいがために今までの猛毒の売り上げを全て費やしたんですよ(苦笑)」

ザ・クレイジーSKB

OG やっぱ高いんですか?

社長 「これはもうハンパないですよ……。3000枚で300万ですから」

OG 3000枚で300万円ですか! ってことは1枚1000円!? CD1枚のジャケットの下代が1000円!!

社長 「本体じゃなく、あくまで付録なのにそれが1000円ってねぇ。型を作るのにものスゴい金額がかかるんですよ。しかも、この手法はそれまでユーミンしかやったことがないってことで」

OG 日本音楽史上において、ユーミンの次が猛毒ですか!

社長 「でも、ユーミンは一気に数万枚刷りますけど、自分らは3000枚じゃないですか。だから割高になりますよって言われたんですけど、それでもやってほしいって」

OG メンバーからさすがに文句は出なかったんですか?

社長 「もうスゲぇダダこねて、これがやりたい! これができないなら『湘南』なんて出す意味がない!!って(笑)」

OG 不退転の決意で3Dジャケに取り組んだわけですね!

社長 「そうなんですけど、これいまいち出来が悪くて。月が石立鉄男になるんですけど、もっとクリアにしたかったんですよねぇ……、うーん」

OG これでも十分だと思いますけどね。でも、これ売れば売るほど赤字になるんじゃないですか?

社長 「たしかにその通りなんですよね。なので3Dジャケは再プレスできないですね。しかもこれ、ブックレットも30P強でオールカラーですからね」

OG ブックレットだけでも高いでしょうね。さらにこのブックレットの表紙は故・ナンシー関さんの消しゴム版画ですもんね! 豪華だなぁ。

社長 「豪華でしょ? ナンシーさんにはいきなり電話かけて『石立鉄男がおまえはどこのワカメじゃ!?ってコメントしている消しゴムを彫ってください』ってお願いしたんですけど」

ザ・クレイジーSKB

OG いきなり電話したんですか? もちろん面識は!?

社長 「まったくないですね(即答)」

OG そりゃダメでしょ!

社長 「そしたら『ちょっと待ってください』って『まず順番通りにいきましょうか。あなたはどなたですか?』って(笑)」

OG アハハハハ!(爆笑)

社長 「そっから入ってですね、『失礼しました、自分はこういうCDを作ってまして』って殺害塩化ビニールや猛毒の説明をして。そしたら『それはどうしてもおまえはどこのワカメじゃ!?じゃないといけないんですか?』って」

OG アハハハハ! 最高過ぎます!!

社長 「『その言葉じゃないとどうしてもダメなんですよ』って、石立鉄男の資料ならいくらでも送りますってお願いして、猛毒のサンプルやら資料なんかも送って、そしたらナンシーさん聴いてくれたみたいで『おもしろそうだからやる!』って快諾してくれたんですよ」

OG もはや奇跡ですね!

社長 「ラッキーでしたね。会社通しでしか仕事をしてなかったみたいで、個人じゃやってくれないって感じでしたからね。でも、扱いがね」

OG 表一のジャケットじゃなく、中身のブックレットの表紙だったと(笑)

社長 「ホントに失礼ですよね。自分の作品が製品になって送られてきたら、ジャケットはわけのわからない3Dジャケで、自分のは中身だったっていう」

OG 贅沢だなぁ。しかしまぁこのブックレットは本気で凄まじいですね。

社長 「これはもう力を入れましたね! ただ、中のデザインはOGで見せられないどころか、どんなデザインなのかも話せないですね(苦笑)」

OG (ブックレットを見ながら)田中邦衛に石立鉄男、渡哲也まで……、これはもう絶対マズいですね……。

社長 「マズいでしょうね。特に石●プロが見たら大問題になりますよ(苦笑)」

OG もうやめましょうか(笑)で、あらためて「湘南」なのですが、収録曲全42曲、デタラメにパワーアップしてますね! 和田勉をターゲットにしたその名も「和田勉」が好きですね。

社長 「あー、この曲ですね。これはなんとなく三味線を活かすことができないかなと考えまして、三味線でベンベンベン!って感じで、和田勉。たったそれだけのためにです」

ザ・クレイジーSKB

OG アハハハハ! 前作の「超大物X」から続くに「続・超大物X」も収録されていますが、これはネタバレしていいんですかね?

社長 「懲りない面々ですね。ピンクレディーのモンスターの替え歌で(笑)」

OG 恐ろしいところにいきますねぇ……。あと、この「山下清はつらいよ」なんですが、歌詞カードにないサンプリングでの歌詞的なものがとにかく酷いですね(苦笑)

社長 「これはですね、とある役を演じた小林亜星の台詞のサンプリングと山下清を演じた芦屋雁之助の台詞のアホアホで恐ろしい掛け合いなんですけど、全然細かく解説しますけど、載せられますか?」

OG 載せられないと思うので大丈夫です! しかしまぁ、ターゲット扱いが「湘南」ではかなり鬼になってますよね。

社長 「ですねぇ……、この辺はかなり頭が麻痺してる時期ですね。あと、こういうとこにもこってて(CD を外す)」

OG うわ! クロベエ(黒部幸英)だ!!

社長 「何もかも大物に噛み付いてるのに、ここはいきなり小物になっているという(笑)」

OG 黒部幸英は大物です(苦笑)でも、これ猛毒が好きな年齢層にはまったく通じない人選ですよね。

社長 「それも狙いなんですよ、知らないなら調べさせる。勉強させるんですよ。わかんなかったら親に聞けと(笑)」

伝説の恐悪バンド 猛毒とは何か!? 後編はこちら

日本一怪しい最凶インディーズ音楽産業組織「殺害塩化ビニール」の代表取締役社長であり、自らも「恐悪狂人団」「QP-CRAZY」をはじめとする数々のバンドを牽引するミュージシャン。さらに、現役のプロレスラーでもあり、「666(トリプルシックス)」なる暗黒プロレス団体の黒幕も努め、自らもリングに上がっている。リングでの姿はまさに鬼畜、花火や爆竹、チェーンソーなどの殺戮アイテムを使用し、対戦相手はもちろんのこと、観客までもを恐怖のどん底に陥れている。通称:バカ社長、その存在自体がタブーの中のタブーとして恐れられている男の中の男である。

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