OG第27号 『苦・恋路号』特別企画
十年愛 桜井まりと語らう 純愛ってホントにあるの!?

桜井まりちゃんはじめまして!『OG』っていうんですがご存知ですか?
「えっとぉ……、すいません、勉強不足で(テヘッ)」
まったく問題ありません。今回は倉科遼氏が満を持して書き下ろしたケイタイ漫画「十年愛」の劇場版に主演されるということで、我々飛んで参りました!
「ありがとうございます! この作品はですね……」
(さえぎって)いやいやいや、これまで「十年愛」の取材を何度も受けてこられたと思いますが、どんな質問をされましたか?
「例えば監督さんとはどんなやり取りをしただとか、脚本を見てどう思っただとか、映画の見所とかいろいろと(不安そうに)」
いやぁ、実に予定調和なヤツらですねぇ。手前どもはもうそんなの許しません。今回は"人間・桜井まり"というテーマを軸にインタビューさせていただきますのでよろしいですね!
「もう全然よろしいですよ!ドンドンいっちゃってください」
「え!? あ……、はい。よ、よろしくお願いします!」
じゃあ早速。そもそも、まりちゃんってなんで女優さんを目指したんですか? きっかけとかは。
「なんだろうなぁ。多分、幼稚園のときにお遊戯会で演じたオズの魔法使いがきっかけなのかもしれない」
人前で何かを見せるって言うのに快感を覚えた?
「そうだったかもしれないです。ものスゴく楽しかった思い出がありますから」
ちなみに何役だったんですか?
「ドロシーです(即答)」
主役じゃないですか! もう幼稚園の頃からその美貌で主役街道を狂い咲きされてたわけですか?
「いやいやいや、そんなそんな。大したことないですから(照)」
大したことなくないですよ! ドロシーという華やかな役の裏には、石ころ役や森の木AとかBとかみたいな輩もいるんです。もうね、幼稚園のお遊戯会から競争社会なわけです。しかもドロシーなんて、お金でも買えないですよ!
「アハハハハ! もしかしたらうちの両親が園長先生を買収でもしたのかもしれないですね(ニッコリ)」
園長先生の袖の下を賑やかしましたか! きっと幼稚園の頃からかわいかったでしょうし、その頃からクラスの中心人物だったんじゃないですか?
「クラス!? いやいや学校かなぁ……」
うわ〜! 強烈なぶっ込ですねぇ。正直ステキです!!
「冗談ですよ! でね、ドロシーを演じて楽しかったんですけど、その後はなんだか恥ずかしくなってしまって、演劇部とかには入らなかったんです」
小中高とまったく?
「えぇ。中高は普通にテニス部でした。中学は軟式で高校のときは硬式で、高校のテニス部がけっこう厳しくて、体育課とかもある高校でスポーツが強かったんですよ。私は普通科なんですけどテニス部はスゴく強くて、全国とかも行ってたんですよ!」
えぇ! そうなんですか。テニスでインターハイに行ったなんて意外にやりますねぇ!!
「まぁ、私は行ってないんですけどね(ニヤリ)」
は!?
「応援に行きました」
のりおよしおの漫才みたいなぶっ込みはやめてください(苦笑)。
「エヘヘ! でもホントに厳しかったんですから。とにかく練習が辛くって、合宿とかもあったんですけど、コートが山の上にあってふもとから走って行かなきゃいけないんですよ」
マジですか! どのくらい走って登るんですか?
「そうだなぁ、200メートルくらいだったと思います」
それって余裕じゃないですか……。
「いや、300だったかな、500だったかなぁ(笑)」
この際、標高1000メートルくらいにしときましょうか(苦笑)
「はい! 1000メートルで」
テニスっていえば、最近は男子で錦織圭選手が盛り上がってますね!
「Kスマッシュですね! なんかああいうのを見てると、私にもできるんじゃないかって思っちゃうんですよ」
KスマッシュならぬMスマッシュがコートで火を噴きますか!
「やっちゃいますよ! 」
頼もしいですねぇ。じゃあ、中高とテニスに明け暮れてらっしゃったんですね。でも、女優というか、芸能界への炎はその頃燃えていなかったんですか?
「ドラマとか映画とかを観ていて、ずっとその気持ちはどこかでくすぶっていたんですけど、母が芸事みたいなことに超反対していて、普通に勉強して普通に就職してほしいって感じだったんであまり考えないようにしていました」
高校を卒業されてからは?
「大学で芸術を専攻したんですよ。芸大じゃないんですけど、芸術課みたいなのがある大学で、そこで油絵とか木炭デッサンとか、彫刻までいろいろやってました」
もの作りが好き?
「大好きです! で、大学で美術の教員免許も取って、美術の先生になろうかなって一瞬思ってたんですけど、美術の先生って学校にひとりって感じで入る口がないんですよねぇ」
画家を目指すとかそういうのは?
「腕一本で絵で勝負するっていうのもそうとう厳しいだろうっていうのはわかっていたんで。その頃からまた芸能界への興味がもう沸々と蘇ってきちゃって」
で、こっちの世界に入っちゃったと。
「はい、女優になりたいって思って!」
叶ったということですね。テニスや芸術をやりながらもどこかで芸能の道を意識していたとおっしゃってましたけど、そういったモチベーションを持ち続けるために何かされてたこととかはあったんですか?
「やっぱり映画やドラマは人一倍観てましたね。いつかあっち側に行けたらなぁって思いながら」

何か演じたい役って具体的にあったりします?
「気の強い女の子を演じてみたいです! 私の日常にはあり得ない強い女の子」
例えば?
「ナウシカですね!」
あの風の谷の?
「はい。私、『風の谷のナウシカ』が大好きなんですよ! 劇場版はもちろん、アニメージュで連載されていた原作も大好きなんです!!」
じゃあ「風の谷のナウシカ」の実写版が企画されたら絶対に出たい?
「ヤバい! それもうヤバいですよ。想像しただけで泣きそう……、出たいです、ナウシカをやりたいです!!」
そ、そんなにですか!
「だって、私ね、小さいときからひとりでナウシカごっこをやってたんですよ!ナウシカの台詞は全部暗記してます!!」
ナウシカごっこ!? 鬼ごっこやなんかに比べるとルール的に難しそうですが、いったいどんなルールが採用された"ごっこ"なんですか?
「いやぁ、超恥ずかしい話なんですけど、そんなに難しいルールはないですね。ナウシカの名場面をひとりで演じきるみたいな感じで(照)」
それは誰にも観られたくない"ごっこ"ですねぇ(笑)
「しかも台詞は完コピです! 実家のマンションの前の入り口のあたりで好きなシーンを完全再現するんです。例えば、たくさんの蟲に襲われたトルメキアの大型船が風の谷に墜落して、ナウシカが墜落した船体からベジテの姫を助け出すシーンなんかをこと細かくみたいな」
アハハハハ!(爆笑)
「ウシアブが一匹生きていて、それを蟲笛を振り回して腐海に返そうとするところまで長尺で再現してましたね」
いやぁ最高ですね。ヘタしたら今もやってたりして。
「え!?(焦)」
うわぁ! 今でも確実にやってるでしょ!!
「エヘへ(照)。まぁ、昔よりは回数は減ってますけどぉ」
実写版ナウシカを演じるのはまりちゃんしかいないですよ!
「頑張ります! ああいう男勝りな女の子を演じたいなぁ」
いやいや、ナウシカは全然女の子ですよ!誰かの胸の中でおもいきり泣きたいと思いますけど。
「ですよねぇ、ひとりで、たったひとりで風の谷を引っ張ってるんですから(マジ泣き)」
なんでマジ泣きするんですか(汗)じゃあ男勝りっていうキーワードを強引にひん曲げて、好きな俳優さんっていますか?
「俳優さんってことは男性ですよね、そうだなぁ……、オダギリジョーさんとか」
それはカッコいいからですか?
「それ、よく言われちゃうんですけど、オダギリさんの演技ってスゴいんですよ、入り込み方が違うというか。なんだろう、役にのめり込んでるというか」
それはまりちゃんがオダギリさんに入り込んでるからじゃないですか?
「もう!(プンッ)」
アハハハハ! じゃあ趣味なんてのは? プロフィールにはカフェ巡りって書いてありましたけど。
「私、コーヒーが大好きなんですよ。美味しいコーヒーとオープンの席があるかわいいカフェが大好きです!」
めちゃめちゃ普通の女の子じゃないですか。
「そういう部分もあるんですよ!」
我々としては場末の居酒屋とか言ってほしいんですけどねぇ。
「あたしお酒が飲めないんですよ、2センチくらいのんだら真っ赤っかですから。しかも2センチで5回も吐いちゃいました(苦笑)」
2センチで5回ですか! 省エネですねぇ。
「下手したら、隣の席のテーブルから臭ってくるお酒の臭いで酔っちゃいます。アルコールって気化しやすいと思うんですけど、それで酔っちゃうんですよ」
じゃあお酒が好きな男性ってダメなんですかね?
「いや、男の人には普通に飲んでてほしいですね。ベロベロはイヤですけど、お酒は飲めたほうが普通にカッコよく見えるかも」
なんか、丸い氷が出てくる様なおしゃれなバーとかを想像してません?
「全然全然! 自分にできないことができているだけでちょっと尊敬するというか」
ホッピーともろきゅうでもいいわけですか?
「全然大丈夫ですよ! 」
庶民派でもいいんですね! これはファンには嬉しいかぎりです。じゃあ、デートに行くならどんなコースがいいですか?
「ホントに嬉しいって感じで言うと、海が見えるカフェがいい!」
じゃあデートのお相手の男性も海が似合う男がいいですよね。
「似合わないよりかはそうですね」
加山雄三さんとかどうですか?
「え!?、あ……、う〜ん、どうですかねぇ、はい大丈夫です!」
アハハハハ!
「ホント、私はもうホントにこれといってタイプとかってないんですよ。例えば目とかも一重でも二重でもいいし、そういうのはあんまり気にしないタイプなんですよ。でも、ひとつだけあるかな」

桜井まりが気にするたったひとつの男のポイント! 是非聞きたいですね。
「首の後ろと後ろ髪のバランスですかね、これはもう結構こだわってます。背中の上半身のラインとかもちょっと気になるかも」
首と後ろ髪のバランスが良くって、上腕二頭筋から肩甲骨あたりのラインが美しい男?
「そうです!もうその後ろ姿だけでご飯3杯いけます!!」
そりゃ美味しそうな背中ですねぇ。でも、そんなモイスチャーミルクの配合なみに黄金比な後ろ姿をもつ男っているんですか?
「速水もこみちさんです(即答)」
またもやイケメンじゃないですか! あんまり気にしないタイプじゃなかったんですか?(苦笑)
「あ!! あぁ〜……(汗)」
オダギリジョーにもこみちって……。今、全国8900万の『OG』ユーザーの中の桜井まりファンは『オレってこんなになで肩だったっけ?』って首を傾げるぐらい肩を落としてますよ。
「ち、違うんですよぉー」
じゃあ年齢なんかはどうですか、年上と年下ならどっちが好き?
「どちらかといえば年上かなぁ。でも、こればっかりはフィーリングですからねぇ(ニッコリ)」
フィーリングに合わないキーワードってあります?
「優柔不断な人はちょっと合わないかもしれないです。何かを選ぶのにモジモジするとかそういうレベルじゃなくて、なんだかピヨピヨしてる人っているじゃないですか」
ピヨピヨ……。昔の片岡鶴太郎さんみたいな感じですか?
「え!? 鶴太郎さんは大好きな役者さんですけどぉ。ピヨピヨ……、ど、どういうことですか?」
昔はピーヨコちゃん♪ピーヨコちゃん♪ピーヨコちゃんがピーピーッ♪ってひよこの着ぐるみを着てハゲヅラかぶって踊ってたんですよ。
「あの鶴太郎さんが!?」
今の鶴太郎さんって絵を描いたり性格俳優みたいな感じで活動されてますけど、根っこは生粋のコメディアンですよ。
「そうだったんですか! へぇ、そうなんだぁ。ますます好きになりました。だって、そういうのって強い意志がないとできないじゃないですか。強い心を持ってる人って大好きです!」
ボクのくだらない質問回しからなんでそうなる!って感じのステキな展開、ありがとうございます!。じゃあ最近のマイブームなんかは?
「そうだなぁ、そうだ! 最近モコモコにハマってるんですよ」
モコモコ!? もこみち?
「違います! 身につけるもので、例えば服とかにモコモコしたものがくっついてるとスゴく欲しくなるんです!」
ボク(村山編集長/髪型モコモコパーマ)モコモコしてますよ!
「ホントだ!、うん、身に付けたい!(笑)」
重ねてありがとうございます(笑)。話が脱線しまくりなわけですが、今回「十年愛」でかなりシビアな状況下に置かれた恋愛劇を演じられたわけですが、ご自身の恋愛観っていうのは?
「私、結構男っぽいところがあって、恋愛とかで日常がグダグダするのがあまり好きじゃないんですよ。好きになったら一途だし、あまりブレないですね。でも、最近思うんですけど、その"好き"っていうのもよくわからないんですよ」
好きがわからない!?
「今まで恋愛にスゴくのめり込んだことがなくて、もちろん付き合ったりしたことはありますけど、2年くらいは普通に続いたりするんですけど、急にフッと冷めちゃうんです」
急に冷めちゃう! それは男にとっては『急になんだよ(涙)』的な、かなりイヤな状況ですね。
「ホントそうですよね。『突然どうしたんだよ!』ってビックリして悲しまれて……」
男泣かせだなぁ(苦笑)
「私の周りには優しい人が多かったんですよ。もちろん優しい人が好きだと思ってたし、私のことをスゴく大切にしてくれる人が好きだと思ってはいますし、実際にそういう人とお付き合いをしたこともあったんですけど、ある日というか、相手が優しすぎて私がだんだんわがままになっていってるのがわかるんですよね。なんでも許してくれる毎日の中で『これ以上、吸収できるものがこの方にあるのかな』とか思い出してしまったり」
いやぁ、大変恐縮ですけど男からしたら最低ですねぇ(苦笑)
「ホント、最低ですよぉ(涙)。でね、そういう風になっちゃうと、自分のことを全然大切にしてくれない人って言ったら語弊があるかもしれないですけど、そういう人にだんだんと興味が湧いてきたり」
しかも、そんな人に興味が湧いている自分にも興味がわいてきたり?
「そう! そうなんですよねぇ。なんかもっと知りたいなって感じになってきて、実は私ってMなのかなって最近思います」
じゃあ「十年愛」で演じられた根木麻理なんて、10年もひとりの男性を数々の惨状に虐げられながらも想い続ける生粋のMなわけじゃないですか。共感できました?
「共感できる部分はありましたけど、もしこれが自分だったら毎日が辛いだろうなって思います。でも、この根本麻理って女の子はちょっと複雑というか、荒んだ家庭環境や愛が足りない日常の中で、すがるものがひとつもなかったんですよ。そんな状況下で『一生守ってやる』なんて言われたら、やっぱりすがっちゃうと思うんですよね」
同じ状況なら10年待てる?
「待てると思います。何も目的が無く生きている人が蔓延るこの世の中で、どんなに悲惨でも、愛に生きれるなら生きてみたいです」
好きの本質がわかるかもしれない?
「ですね!」
「十年愛」を通して、桜井まりの中の恋愛観って変わりました?
「脚本を読んでいたときに思ったんですけど、知らない間にマイナスの状況下にいちゃったとか、負い目がある部分を背負わされてるとか、そういう部分がある人のほうが恋愛に対して誠実なんじゃないかなって、強い愛に生きれるのかなって思いました」
それはなかなか努力だけじゃ手に入れられないものですよね。
「今って、平和に生きてる人のほうが圧倒的に多いですし」
まりちゃんは今、平和ですか?
「芸能界に入る前は平和でした(きっぱり)」
おっと! いきなりぶっ込みますねぇ!!
「私ってホントに普通に生きてきたんですよ。そんな子が家を出て、自分の殻を壊して、全然違う世界に入っちゃって……。正直、家賃とか生活費とかなんてそういたったことすら全然わかってなかったし、でも、やりたいことを頑張れてるから一気に自立できましたね、いろんな意味で」
素晴らしい! そういえば、お母さんって芸能界入りを反対してるんですよね?
「はい(苦笑)。舞台とかには呼んだことはあるんですけど、こういう活動をしてるっていうのは知らないでしょうね」
「十年愛」を観たら卒倒しちゃうんじゃないですか?
「でしょうねぇ、でもきっといつかは認めてくれるって思ってます!」
10年後くらいに?
「上手い! そうですね、10年間待ち続けますよぉ!!」
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