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株トレーダー瞬

謎の青年、株トレーダー瞬現る!

我々がその青年をはじめて目撃したのは、新宿にあるカプコン東京支店のロビーのことだった。

まだあどけなさが残る面立ちの中に、知性を宿らせてするどく光らんとする眼差し。そして、育ちの良さを感じさせながらも、心を覆っている"陰"をそのまま映し出すかのような紺色の学生服。「少年探偵」。我々が抱いた印象は、ありきたりの想像力を超えず、超えないがゆえに、彼に与えられた称号によってあっさりと覆されることになる。

株トレーダー瞬――。
カレハイッタイナニモノデアルカ?

「今度、株トレードを題材にしたゲームを出すことにしたんですが」カプコンの宣伝担当O氏の言葉が、ふと脳裏に蘇る。ミステリアスな探偵小説の世界とは真逆に位置する、すべてがチャートの波として数値化された、単純明快な株トレードの世界。だからといって、心に刻まれた"謎"が晴れたわけではない。我々はこの青年のことは知らない。と、同様に、我々は株のことなんてまったく理解していないのだから!

"謎"という火種を植え付けた彼の正体をつきとめんと、今、追跡調査の火蓋が切って落とされる!

株トレーダー瞬 プロフィール

株トレーダー瞬。本名、相場瞬。父は、かつて"相場の魔術師"と呼ばれた相場一平。トレーディングで何億もの利益を手に入れ、その儲けのほとんどを慈善団体に寄付するという生活を送っていた彼だったが、何者かとのに敗れ、株トレーダーとしての地位を失う。莫大な借金と、瞬への謝罪の手紙を残して失踪してしまった。それから5年後、成長した瞬は一人の男のもとへと訪れる。その男とは……?


Mistry01:株とは何か?

IT関連株ブーム

いわずもがな企業が資金を調達するために発行する有価証券。世界初の発行者は、16世紀、ロシア交易の将来性に目をつけたイギリス商人であるとされ、続く17世紀には、初の株式会社といわれているオランダ東インド会社が設立。世界貿易の確立とともに、株式投資はそのシステムを強固にするのだった。

それから数百年、今や会社といえば株式といっていいほど、人類の経済活動の中心に位置しているが、投資先の業績によってふるまわれる配当金(インカムゲイン)や、株式売却による差益(キャピタルゲイン)の存在により、資産運用からギャンブル目的にいたるまで、取り扱い金額の差はあれど、様々な投資家や団体、企業が出現(なお、株式にも様々な種類が出現)、株の値動きを示す数値とチャートに多くの人間と、彼らの欲望を釘付けにしている。果たして、『株トレーダー瞬』の行く末やいかに!

Mistery02:株取引とは何か?

IT関連株ブーム

株取引とは、その字の如く、株式を売り買いすること。市場で売り買いされる一般の商品のように、その株を買い求める者が多いほど価格は高騰し、反対に売りたい者が多いほど価格は下がるなど、株には価格と値動きが与えられ、個人投資家のほとんどは、様々な需要と供給のバランスの中で生じる利ザヤを目的にしているといっても過言ではないだろう。株式の売買には、売買の値段をあらかじめ決めておく「指値注文」と、売買の値段を株価の動きに委ねる「成行注文」とがあり、相場を読むだけに終わらず、取引時の判断に大きな影響を与えている。

そんな株取引を一手に引き受けるのが、NYや東京、ロンドン、フランクフルトなど、大都市に設けられている証券取引所であり、17世紀のオランダで開設された取引所が起源だとされているが、取引が認められているのは会員となった証券会社のみで、一般のトレーダーは、証券会社に開設した口座を通して株の売買を行う。ちなみに、トレードルームのみならず、休憩室や談話室なども兼ね備えた、『株トレーダー瞬』御用達の"トレードセンター"も、証券会社が運営しているという設定が与えられている。また、実際の取引では、個人間での相対売買も可能。また、この十数年、インターネットの普及により、オンライントレードが活発化、情報収集なども容易なことから、歴史上、類を見ない活況を呈している。

ゲーム中、唯一の株取引可能な場所である"トレードセンター"。そこでどのような株取引=ドラマが誕生するのか、あなた自身の目で目撃されたし!

さすらいのプロトレーダーがいざなう株の世界

相場瞬がまず最初に訪れたのは、真っ白な外壁が印象的な一軒の邸宅だった。インターフォンを押そうか押すまいか、逡巡しているように見えた瞬の元へ、顎鬚を蓄えた、ロングコートの男が歩み寄る。

男の名は、奈良崎透。相場の魔術師と呼ばれた相場一平の弟子にして、新聞でも報道されるほどの大物であるらしい。だが、瞬との関係の近しさを裏切るように、つっけんどんな態度で瞬が手にしていた大金の中身を確認するや否や、自身の邸宅に彼を招き入れることなく、そのままどこかにいざなおうとするのだった。いったいどこへ? 瞬の、そして、奈良崎の思惑とは?

そんな我々の疑問を払拭するように、眼前に現れる巨大施設。その施設こそ、株取引が行えるトレードルームを中心に、休憩室や談話室での情報交換など、株取引をめぐってたくさんのトレーダーたちが思いのままに時間を過ごすことができる県内屈指の総合施設"トレードセンター"である。なんのことはない、彼らは自分に与えられた日常の役割を全うしようとしていただけだったのだ。ただひとつ、瞬に現れた不安げな表情が気になるところではあるのだが……。

やがて、トレードルームにて相場瞬の初トレードがはじまり、我々は驚愕の事実を目の当たりにすることになる。"株トレーダー"という称号を与えられながらも、株価を示すチャートを前に、彼は何一つまともなトレードを果たすことができなかったのである! そして、それを冷たく見つめる奈良崎。いったい何が起こっているというのか!?

プロフィール
奈良崎透。高校中退後に人生の大半を株にささげんと、あらゆる本を読破し、トレードや理論の研究を進める中、相場一平と出会い、弟子入りを果たす。師匠の失踪から5年後、株をはじめたいという一人の青年と出会い、初心者と知りながらいきなり実践的な取引をさせるという対応で突き放すが、彼が一平の一人息子・瞬であること、そして、18歳で株トレードをはじめた父と同じく、自分も同じ18歳で株をはじめ、少しでも父に近づきたいという彼の想いに気づき、師匠役を買って出ることに。しかし、ドライかつ厳しい態度は変わらず、一平の失踪についても頑なに口を閉ざし続けるのだった。

株トレーダー瞬

未知なるトレードが開示する新しい興奮!

かくして奈良崎の指導のもと、瞬の株トレード修行ははじまった。修行には、1回の取引で10万円以上、2つの銘柄でそれぞれ5万円以上、利益を出すなど、様々な課題をこなしつつ、株価の値動きを日数によって図示するチャートを観ながら、安く買って高く売ること、株には銘柄によって値動きに特性があること、赤い線で示された移動平均線に触れると株価が反発したり、株価が抵抗線に近づくと売りが、支持線に近づくと買いが出やすくなるという株価の法則性など、トレードの基本を次々と学んでいく。

そこには、もはや"謎"というものはなく、株というものにひたむきに相対する一人の青年の姿があるばかりだった。そう、彼から放たれていた謎めきは、「株をゲーム化する」というカプコンが提示した未知なる領域に対して、我々自身が感じていた不安と恍惚から生み出されたイメージの産物に過ぎなかったのである。

が、画面に映し出されたあるキーワードによって、我々は真に驚愕的な事実と向き合うことになる。一人で取引を行う"ソロトレード"のほかに存在する"バーサストレード"。『株トレーダー瞬』の真髄は、すべてこの言葉に集約されるといっても過言ではなかったのだった!?

次々と変動する株価を前に、"瞬間"の判断で銘柄の売りと買いを行う興奮。それを1対1のバトルにしてしまった"バーサストレード"では、「一定期間の間に相手よりも多くの利益を出す」や「8回連続で利確する(=買値より高い値段で売りを行うこと)」など、多様なルールが用意されるばかりでなく、利確することで相手の精神ゲージにダメージを与える「プレッシャー」を発生させたり、ネットの掲示板に書き込むことで特定の株価を吊り上げる「買い煽り」や、その逆の「売り煽り」など、自身のトレードを有利に運ぶ技術「トレーディングアーツ」を駆使することで、さらなる斬新な興奮を味わうことができてしまうのだ。

株トレーダー瞬。いったい君は、どこへ向かおうとしているのか?

奈良崎の弟子にして、本作のヒロイン桐神楽花子が放つトレーディングアーツ"華吹雪"。画面上に散らばった花びらを一枚一枚タッチペンで画面外にはじき出すまで取引を停止させる憎い技。このほか、トレードに刺激を与えるTAが満載!

トレーダーショップ

様々なトレーディングアーツや、株の銘柄を販売しているショップ。バーサスバトルで勝利するなど、ゲームを進める中で手に入る「トレーディングポイント」で購入することができる。手駒を増やして、トレードを有利に進めよう!

ニュース

"ソロトレード"や"バトルトレード"を問わず、トレーディング中にリアルタイムで飛び込んでくるニュースの数々。内容によって、株価の上昇・下降に影響が振り分けられる。何かが起こる前は、チャートが赤く震え始めるのでチャンスを逃すな!

アドベンチャーバー

トレードセンター、喫茶ゴールデンクロス、奈良崎邸など、広大なマップが存在する本作。各地にいるトレーダー相手に情報を集めたり、バトルを申し込むことができるほか、また株教室では専門用語を学ぶことができる。ぜひ利用されたし!

Mistery03:チャートとは何か?

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チャートは、別名、罫線表とも呼ばれ、日数に従って変動する株価の数値を図式化(グラフ化)したものをいい、これによって相場の観測が可能となる。始値・高値・安値・終値の4つを、縦に長い長方形と、上下面から垂直に伸びる線(ヒゲ)で図式化した「ローソク足」が、日本を代表するチャートだといわれている。そのほか、終値のみを折れ線グラフ化していく「とめ足」、一定期間の高値と安値を棒線でつなぎ、値動きの幅を観測しやすくさせる「棒足」など、様々な種類があるが、『株トレーダー瞬』では、株価の動きをリアルタイムでそのまま折れ線グラフ化したシンプルなチャート(とめ足に似た)を採用、初心者でもわかりやすい内容となっている。

そのほか、ゲーム中に登場するチャートとして、「移動平均線」と「抵抗線」がある。移動平均線とは、一定期間、特定の株価を平均化したものをいい、長期で取られたものを長期移動平均線、短期で取られたものを短期移動平均線と呼ぶ。株価が移動平均線に突き当たると反発(値動きが逆向きになる)するなどの動きを見せるほか、短期平均線が長期平均線を下から突き抜ける際は買いの目安(=ゴールデンクロス)、上から下に突き抜ける際は売りの目安(=デッドクロス)とされるなど、株価が動きを見せるときは、この平均線に絡んだ形で生じることが多い。

抵抗線とは、株価の上値を結んだ線のこと(上値抵抗線)で、株価がこの線に近づけば近づくほど売りへの圧力がかかり、下落に転じやすくなるが、逆にこの線を突破すると上昇に拍車がかかっていると解すことができる。その逆に、上昇に転じやすく、突破すれば下落に拍車がかかっているとみなすことのできる線は、支持線(下値抵抗線、下値支持線)と呼ばれる。どちらも、トレーダーが株を売りたくなる(買いたくなる)指標となりえるため、このような動きに拍車がかかっていると考えられている。

と、言葉にすると難しく響くが、チャートは習うより慣れろ。あくまで株の売り買いの目安として、チャートの動きを見つめよう!

まとめ

カプコンから飛び出したニューカマー・株トレーダー相場瞬。彼の正体を突き止めようとした果てに我々が目撃したのは、これまで体験したことのない株トレーディングバトルの世界だった。そう、現実の株式をモデルにした、単なる株取引の現場だと思えたトレードセンターは、多様なトレーダーたちの思惑が錯綜する世界であり、数々のバトルとドラマに胸を躍らせる空間だったのだ。

もちろん、それですべての謎が明かされたわけではない。たとえば、瞬の父親である一平、失踪の直接的な原因がバーサストレードにあるのだとしたら、彼はいったい誰に負けたのか? そして、瞬もまたバーサストレードを通じて同じ運命に見舞われるのではないか? だが、ひとつだけはっきりしたことがある。株のことをまったく知らないままに、彼が新たな世界へと踏み出したのなら、相場瞬の正体とは、同じく株のことをまったく知らないまま、未知なるゲームエンタテインメントの世界に足を踏み入れてしまった我々であり、あなたでもあるということを。『株トレーダー瞬』。この新しい興奮は、実際に体験してみないとわからない!

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